#09 チーフとギルドマスター
二人に見送られ壊塵洞を出た俺とラナさん。
査定の結果報告をしにギルドへ戻る事になったから、また路地裏を通ってギルドに向かってる。
いやぁなかなかインパクトのある解体屋だったなぁ、やっぱり異世界は一味違う。
「なんかすみません、ラナさん。ちょっと面倒なことになってしまったみたいで…」
「いえ、そんなに気にしなくても大丈夫ですよ。それに…ちょっと不謹慎かもしれないですけど、楽しかったですし」
まぁ、珍しいものは見れたけど…あれを楽しかったと言えるのかは自分的には微妙なとこだけど、ラナさん的には楽しめたんだ。
この世界では日常的なことだもんな。
「逆にこちらこそ、ギルドに戻って結果を報告するのに、もう少しお付き合いしてもらわないといけないので、お手数をお掛けしてしまって…」
「それこそ気にしないでください。お金を手に入れるのが最優先ですから」
「そう言ってもらえると助かります…ありがとうごさいます」
そこまで気を使わなくても、俺としては全く問題無いんだけどね…とにかく先立つものを手に入れるためなら何でもやるよ、今なら。
「報告するのは、解体屋行く前に話してた上司ですか?」
「あ、えっと…そうなんですけど、多分予想だともっと上にも話がいくんじゃないかと……」
あーもしかして、ギルドマスターとかに会うパターンか。
まぁでも別に困る事は何も無いよな?ただでさえ漂流者ってことで、もうある程度は目立ってるだろうし。
「そうですか、分かりました。では心構えだけしておきますね」
「すみません、そうしてもらえると助かります」
「いや、ラナさんのせいではないですからそんな気に病まないでください。自分が想定外のものを持ち込んだのが原因なんですから」
「そうですね…予想以上でちょっと困ってしまったのは事実ですが……多分ですけど結果的にも予想以上になってしまう気がしてます……」
そんな落ち込んだ感じにならなくても大丈夫なのに…俺がイジメてるみたいになっちゃうって。
あ、実際そうなのか…これは後でお詫びしないとダメだな、きっと。
お互いに申し訳合戦してる内にギルドの裏口に到着、ドアを開けてまた受付カウンターの中に戻ってきたら、カウンター内の職員がまたチラチラとこっちを伺ってる…だんだん慣れてきたわ、もう。
そのままラナさんの後に付いてくと、行く前に話してた上司の所に向かってた、まずは報告か。
「チーフ、ただ今戻りました…」
「おかえりなさい、査定は終わったのかしら?」
「えっと、その件なんですが、わたしだけではちょっと判断出来ない事態になりまして…とりあえず、こちらを見てもらえますか?」
そう言って振り返り俺の方を見るラナさん。
魔石を出してくれってことなんだろう。
前に進んでチーフの机に4個の魔石を収納墓地から放出、ゴロンゴロンって結構デカい音が出たな…。
「…………ふぅ……ラナが言いたい事、分かったわ。少し待ってて。それはまたしまっておいてもらえるかしら」
なんか、呆れた風に見えたのは気のせいだと思いたい。
チーフさんが席を立って奥の階段を上がって行った…しまっとけって言われたので、魔石はまた収納墓地へ。
「やっぱり予想通りでした…多分サブギルドマスターかギルドマスターのところへ話を通しに行ってるんだと思います」
「そうですか…参考までに、今まで登録初日からギルドマスターに会うような人っていました?」
「えっと…わたしがギルドに入ってからはいなかったと思います。入る前ならもしかしたらいたかもしれませんが…」
「そうなんですか…」
あれ、そんなにいないんだ?チート持ちの漂流者はほとんど呼び出されてるんじゃないかと思ってたんだけど…。
「漂流者の方で相当数の魔物を持ち込んできた人もいましたが、大体は判別可能な魔物だったので査定もそれほど難しくなかったんじゃないかと思います」
「ということは…未知の魔物を狩ってきた自分が特殊な例になってしまったんですね…」
「でも、それは仕方が無いですよね、こちらに来たばかりで魔物の種類なんて分からないでしょうし」
「えぇ、まぁ、それはそうなんですが…実際は魔物自体、初めて見たんですけどね」
当然のことながら、日本っていうか地球には魔物なんかいないしなぁ…。
「そうだったんですか?初めてであれだけの魔物を討伐するって…やっぱり凄いです……」
「あ、いや、たまたま相性がいい能力があっただけです。こっちに来た時の運が良かったとしか」
闇黒魔法はあんまり大っぴらにしたくないな…俺的に恥ずかし過ぎる。
やっぱり冒険者っぽく見える刀剣メインでいこう、うん。
それにはまず使えるかどうか確認しなきゃだけど。
お、チーフさんが戻ってきた。
「待たせたわね。話を通してきたから移動しましょうか」
「はい、分かりました。では行きましょう、ナオトさん」
俺の方に振り返ったラナさんに黙って頷く。
それを確認したラナさんがチーフさんの後に続いて階段を上っていったから俺もそれに付いていく。
やっぱり立場が上の人と会うのは若干緊張するな…お客様と仕様の打ち合わせする時みないな感じ。
階段を上りきって左側に折れて進んだ先にあった扉にチーフさんがノックした。
多分その部屋にギルドマスターかサブギルドマスターがいるんだろうな。
「入りたまえ」
部屋の中から返事がきたから、チーフさんが
「失礼します」
と言って扉を開けて部屋に入って行く。
ラナさんと俺もそれに続いて部屋に入ったんだけど…なんだこれ?どう見ても誰かを入れていい部屋じゃないだろ。
すげぇ汚ぇ!散乱した紙屑やらで床がほとんど見えねぇじゃねーか!
と、ツッコミ入れようと思ったら、チーフさんもラナさんも何食わぬ顔でズカズカ進んで行くんですけど……え、これがデフォってこと、この部屋…。
なんか緊張も一気に吹っ飛んだわ。
「ご足労願って済まないね、そこのソファーに掛けてくれたまえ」
部屋の真ん中に三人掛けのソファーがテーブルを挟んで2対、入り口の扉と平行に設置されていた。
その奥に書類が山のように積まれたデスクがあって、そこから声だけ聞こえてくるんだけど全く姿が見えない…。
とりあえず、ズカズカ入って行った二人と同じ様に床は気にせずそのままソファーまで進んで、先に入り口側のソファーに座ったラナさんの隣へ俺も座ることに。
流石にソファーの上には何も無かったから普通に座れたけど…改めて周り見ても、これ、単身赴任してた頃の俺の部屋よりもヒドいな、俺も掃除はそれ程得意じゃなかったけど、床はちゃんと見えてたぞ。
奥のデスクから男性が立ち上がって歩いて来る。
お、耳が長い、エルフか…俺の世界でのイメージだとエルフって男女問わず美形が主流だったと思うんだけど…あぁ、ギルドの仕事って結構ブラックなのか?顔がやつれてクマが酷いんだが…美形が台無しだよ。
俺達の向かいのソファー、エルフのギルドマスターは俺の正面に、チーフさんがそれに続いてラナさんの正面になるように座ったところで話を切り出してきた。
「まずは自己紹介だね。私がこの冒険者ギルド、ガルムドゲルン支部のギルドマスター、フィルトリッツァだ。よろしく」
そう名乗りながら右手を俺に差し出してきた。
こっちの世界でも握手とかあるのか、と一瞬思ったけど、会社勤めの癖で俺もすぐに右手を出して握手、そして挨拶、と。
「先程冒険者登録しました、ナオトです。こちらこそよろしくお願いします」
「私は受付業務のチーフを任されているクリスリティシスと申します。よろしくお願いしますね、ナオトさん」
ギルマスの隣に座ってたチーフさんもにっこり笑って挨拶してくれた。
敏腕秘書って感じがしっくりくる大人びた雰囲気を持つ美人さんで、チーフを任されているっていうのも納得だ。
眼鏡が究極に似合いそうな気がするけど…残念ながらかけてないね。
「はい、よろしくお願いします」
「さて、クリスから話は聞いたが…まずは現物を見せてもらっても?」
「分かりました、こちらになります」
収納墓地から魔石をテーブルの上に放出、と。
さっきチーフのクリスさんの机に出した時と同じ様にやっぱりゴロンゴロンと結構な音を出してた。
「ほう、これが…なるほど、確かにこれ程の魔石となると、簡単に判断出来るものではないね。ラナ、簡単に経緯と見解を説明してくれるかい」
「はい、本日こちらの漂流者であるナオトさんが冒険者登録なさいました。手続きで話をした際、漂流者の方でしたのでやはりここに来るまでに魔物を狩ってきていたとのことでした。ですので、査定のため一緒に解体に向かいました」
その通り、何も間違ってるところはないってことで、ラナさんの隣で話を聞きながらウンウン頷いてた。
「解体は『壊塵洞』のディモルさんの所で行いましたが、その場で狩ってきた魔物を見せてもらったところ、ディモルさんでもほぼ初見の未知の魔物でした。そこで査定のため魔物の種類数分解体を行い、魔石のみ持ち帰ってきました。その他の素材についてはディモルさんに一任しています」
「未知の魔物か…」
「はい、ディモルさんは『空崩の森』の魔物ではないかと仰ってました」
「…ふむ、さしずめ外から入ると出られないが、中からなら出られる、と。つまりは漂流者でしかあり得ない」
「そうです、ディモルさんも同じ見解でした」
ディモルのおっさんも同じこと言ってたな、確かに。
全く変な場所に転生してきたからこんな事に…来て早々、いろんな人に手間掛けさせてるな、俺…。
「なるほど、大体の経緯は理解した。では、それを踏まえて、ラナの査定結果を聞こうか」
「はい、これらの魔石を持つ魔物は50体以上持ち込まれていました。魔物単体の強さとランクポイントへの換算を考慮すると、恐らくゴールドランク相当ではないかと…」
「ふむ…そうだな……この魔石レベルが50体以上、か。クリスはどうだ?」
「そうですね…ラナ、その魔物の状態は全て同じだったのかしら?」
「はい、見たところ全て同じ状態だったと思います」
「そう…分かったわ。であれば私としてはハイゴールドランクを推奨しますね」
「ほう、その根拠は?」
「魔物の状態が全て同じということは、全ての魔石がここにある魔石と同じ状態であるということかと。つまり全ての魔物が魔石を砕くこと無く討伐されていると考えられます。その技量を考慮して、ハイゴールドでも問題無いと判断します。それと、人格的な部分で、高ランクを助長するような感じは見受けられませんでしたので。対応も丁寧ですし」
そんな別に丁寧って程では…初見対応として普通にしてるだけなんだけど、俺なりに。
それよりいきなりハイゴールドって…クエスト一回もクリアしてないのに上級冒険者とか過大評価し過ぎだって、全部チート…っていうか、闇黒魔法のおかげってだけなんだし…。
「なるほど…分かった。では、そうだな、クリスの言う通りハイゴールドランクとしよう。ラナ、それで手続きを進めてくれたまえ」
「は、はい、了解しました。ではハイゴールドランクでの登録で手続きを完了させておきます」
いや、だからせめてクエスト一回くらいは熟してからの方がさぁ…こんなトントン拍子であっさりランク決めるとか、ランクの意味軽くないか…?あ、でもあれか、漂流者はこの世界の冒険者の尺度には当て嵌まらないだろうからな…チートのせいで。
ならこうなるのもしょうがないっていうか、適当っぽく決まっちゃうように思ってしまうのも当然っちゃ当然なのか…。
「よろしく頼むよ。それからこれらの魔石についてだが、当ギルドで買い取りたい。どうかな、ナオト君」
ランクはもう素直に受け取るしか無いか、これも漂流者特典だと思って。
そして魔石はラナさんが言ってた通りギルドで買い取ってくれるみたいだ、この際安く叩かれようがとにかく手元にお金が欲しいから、どんな値が付こうが買い取ってくれるだけでもありがたい…けど、出来れば今日の宿代くらいは最低限欲しいところだな…。
「あ、はい、是非お願いします。自分ではこの魔石の価値が分からないので、そちらの言い値で構いません」
「ありがとう。ではクリス、ハイシルバーランク辺りの討伐対象の魔石を持ってきてもらえないか」
「…はい、只今お持ちします」
そう言って席を立ち部屋を出ていったクリスさん。
何となくギルマスの方を睨んでた感じに見えたけど…気のせいか?
けど他の魔石なんか持ってきてどうするのか…あぁ、比較対象として価値の説明でもしてくれるってことかな。
「今クリスに一般的な討伐対象の魔石を持ってくるように頼んだ。それと比較して値を付けようと思うが、どうかな」
「はい、わざわざ価値の説明までしてもらいありがとうごさいます」
「なに、当然のことだ。こちらの世界に来たばかりで分からない事だらけだろうからな。これから冒険者としてやっていくつもりならば、遠慮なく私達を頼りたまえ。いくらでも力を貸そう」
「わたしもこれから専属としてナオトさんをサポートしますので、何でも聞いてくださいね」
いやぁ、心遣いが身に沁みるわぁ…転生した場所はともかく、いい世界に転生してきたな、ホント。
「お気遣い感謝します。これから冒険者として頑張っていきたいと思ってますので、頼りにさせてもらいます」
「うむ、頑張ってくれたまえ、期待しているよ」
気遣い応援してもらってたら、クリスさんが戻ってきた。
またソファーまで来て座りながら、持ってきた魔石をテーブルの上に置く。
大きさは…ピンポン玉くらいだな。
「こちらがハイシルバーランクの討伐対象となっている魔物の魔石になりますね」
「ご苦労、クリス。それでこの大きさの魔石がどのくらいの価値かというと…ラナ」
「え…あ、はい。こちらの大きさで1000セタル、大銀貨1枚になります。ですが、大抵持ち込まれるのはこういった傷が無いものは少なく、討伐時に砕けてしまうものが多いです。破片となった場合でももちろん買い取りはしますが、価値は下がりますので破片の大きさにより500セタルから400セタル程度になります」
いきなり話を振られたせいなのか、ちょっとだけ焦ったっぽい感じになってたけど、それでも説明してくれたラナさん。
そっか、魔石の状態によって価値が変わるってそりゃ当然か。
魔石だけじゃなくて亡骸も状態によって当然価値が変わるだろうし、そうすると…魔石や素材で稼ぐなら物理攻撃より俺の闇黒魔法の方がいいのか……あくまで稼ぐなら、だけど。
まぁ、魔石は欠片になってても買い取ってくれるって言ってるし、様子見て刀剣メインの方向に……いや待て、よくよく考えると、そもそもあの即死魔法を使えることがバレたら誰も俺に近寄ってこなくなる…よな?俺だってそんなものがあるって聞いたら怖くて近付きたくない……今は武器もないし、この世界に来たばかりだから使ったけど、絶対メインにしちゃダメなやつだ、これ…本当にどうしようもない状況になった時以外、使うのは封印しよう……稼ぐとか以前にまず自分のこの力の在り方を優先して考えるべきだ。
ということは…必然的に刀剣メインで行くしかないってことだな、うん。
「魔石は破片になってても需要はあるんですか?」
「破片でも魔導具の作成や使い切りの魔法媒体など、いろいろと使い途はある。とは言っても状態が良い魔石の方がやはり貴重なのだがね」
「そうなんですね、分かりました」
「これを参考にしてナオト君が持ち込んだ魔石に価値を付けると…クリス」
って、アンタさっきからいろいろと振ってばっかりだな…部下に頼りすぎって気が……。
「…はぁ………フィル、あなたいい加減にしなさいよ」
「「え」」
…と、思ってたりしてたら、トーンダウンしたクリスさんの声に思わずあっけに取られた声を上げてしまった、ギルマスと一緒になって。
クリスさん、ちょっと眼光が鋭すぎて怖いんですけど…あとこめかみがピクピクしてる気が。
しかも隣からはラナさんの溜め息が聞こえてくるし。
「なにこっちにばかり振ってるのよ、それくらい自分で答えられるでしょう。それともなに?面倒だとか思ってるわけ?」
「あ、いや…そ、そんなことはないぞ、うん。これはだな、あれだ、その…ギルドマスターとしての威厳をだな……」
「威厳?何を言ってるのかしらあなたは。そんなものこんな汚い部屋に入れた時点で無いに決まってるでしょう。バカなの、ねぇ、あなたは。バカなの?」
すげぇ、2回言ったよ…そして分かってしまった、二人の上下関係が……このギルド大丈夫か…?
「ま、まぁ、落ち着いてくれたまえ、クリス…そう睨まなくても……」
「あなたがそうさせているんでしょう。本当いい加減にしなさいよ、全く。あなたの威厳なんてどうでもいいから早く答えてあげなさいよ」
クリス女史怖い…これはあれだな、ここで一番逆らっちゃいけないのは誰か、ハッキリしたわ…。
「…はぁ……また始まっちゃいました………」
「えっと、もしかして…これが日常茶飯事、とか……?」
「はい…恥ずかしながら。1日1回は必ずこうなります……」
「そ、そうなんですね…あははは」
隣で呆れてるラナさん、正面でやり合ってるクリス女史とギルマス、置いていかれてる俺、何故かプチカオスに…。
「い、いや、ここはだね、私からよりクリスから伝えた方がだね、その、実務の面から確実というか信憑性がだね…」
「また何を言ってるのかしらあなたは。ここのギルドマスターはあなたでしょう。何故私からの方が確実で信憑性があるのかしら。あなたそれ自分が仕事してないって言ってるようなものでしょう、分かってるの?ねぇ、あなた分かってるの?」
クリス女史は2回言うのがクセとみた。
迫力が…いや、というかこのままだと先に進まない……。
「ま、まぁまぁチーフ、その辺で…ナオトさんが待ってますし……」
「…ふぅ……そうね、分かったわ。分かったけれどもフィル、後でじっくり話しましょうか」
「え、あ、いや、私はその、書類仕事がね、まだ残っているからね…」
「フィル、後・で・じっ・くり・話・しま・しょう・ね」
「あ、はい………」
クリス女史強えぇぇ…そしてギルマス弱えぇぇ……。
ここのギルドマスターはクリス女史ということで認識しておこう、うん。
「…話が逸れたわね。それでこの魔石の買値だけれども…そうね、一番小さいもので2000セタル、一番大きいものを5000セタルとして…4つ全部で14000セタルというところでどうかしら」
「うむ、妥「フィル、あなたは黙っててちょうだい」あ、はい」
「ナオトさん、それでいいかしら?」
「は、はい、それでいいです、はい」
いや、反論とか出来るわけないし…怖くて。
元々言い値で買い取ってもらうつもりだったから、反論もなにもないんだけれども。
「そう、ありがとう。じゃあラナ、手続きの最後に支払いもお願いね」
「はい、分かりました。ではわたし達は手続きに戻りますね。行きましょう、ナオトさん」
「はい。お二人ともありがとうございました」
「なに、気「どういたしまして。これから頑張ってね」………」
「あ、はい、頑張ります…。それでは失礼します」
ギルマス…強く生きてください。