「私は、あなたのことが嫌い。」
揺れて、蠢く、わたしのこころ。
今はただ、ぶつけることしかできない。
「私は、あなたのことが嫌い。
「その平和ボケした顔が嫌い。
「あんまり高くない身長も、使わないのに鍛えてる筋肉も嫌い。
「無駄に料理が上手なところも嫌い。
「なのに片付けは出来ないところも嫌い。
「花とか、野菜とか育ててるのも嫌い。
「いつも外出する時はハンカチとかティッシュとか持ってるし、私が車酔いした時には薬もちゃんと用意してるのが嫌い。
「お母さんと仲がいいのも嫌い。
「弟とも、本当の兄弟みたいな仲なのも嫌い。
「私が寝れない時は、いつも寝るまで相手してくれるとこ嫌い。
「なのに雷が怖くて泣きついてくるとこも嫌い。
「優しいところも、ちゃんと叱ってくれるところだって。
「真剣な表情はちょっとかっこよかったり、甘えてる時の可愛いとこだったり。
「寝顔はちょっと不細工で、いびきをかくところも。
「全部全部全部全部!!
「嫌い!嫌い!嫌い嫌い嫌い嫌い、嫌いなの!!!!!!!
「だから…。
「癌になっちゃった私なんて。
「もう、捨ててよ。」
ご覧賞ありがとうございました。