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話を聞け!
「えぇっと。おのぉ、ま・・・魔王さん?いや、魔王様?えっと、何してるんですか?」
妹ならぬ魔王はなぜか知らんが、キッチンに立ち料理まで用意していた。
しかも、ここだけの話うちの妹より上手い。
「ん?何をしているかだと?見てわからんか。料理している。」
それは知っている。
「いやぁ、何故料理なんてしているのかなーと思いまして。」
「暇だったからな」
暇で料理する魔王なんて、初めて聞いたんだけど!?っていうか、女子力 無駄にたかくね!?
「あぁ!そうだった、そうだった!お前、今から魔界に行け!」
・・・今、なんて?
「えっとぉ。失礼ですが、今なんと?魔界に行けとか聞こえた気がしたんですけど・・・」
「そうだ。魔界に行け。」
「いやいや、魔王様?俺、一応勇者なんですよ。まだ一人前ではないけど、学校とか行ってるんですよ。魔界とか、ちょっと無理っていうか」
「用意は出来ている。私の部下も今そこにいるからな」
スルー?俺の今の話軽くスルーされた!?
「さぁ、冒険の始まりだ!頼んだぞ、少年」
おい!話を聞けーー!!!