表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺と彼奴の3ヵ月  作者: <br />
第一話
2/13

_ _2




「知ってんならなんで告白したんだよ」


「いや、まだ告白終わってないから、続きがあるから」




 途中で翠が遮るから、中途半端になっちゃったじゃん


 ぶつぶつと文句を言いながら再度蒼海は俺に向き直る




「翠が10年前から好きだ。だけど翠が俺を幼なじみ以上に思ってないのは知ってる。だから3ヶ月間、俺を意識して」


「3ヶ月?」




 蒼海によると、今度の11月に開催される文化祭で俺に告白するつもりだったらしい


 恒例行事の後夜祭で着火されるキャンプファイアの前で、好きな人と互いに配布されたアイテムを交換すると、ずっと恋人で居られる、とかいうふざけたジンクスを蒼海はどうやら信じているみたいだ




「で?なんで3ヶ月先の予定を今にずらしたんだ?」


「文化祭の時に告白しても、翠は絶対OKしてくれないって思ったんだ」




 案の定今振られたしね


 蒼海は苦笑いをしながら言葉を続ける




「だから、先に好きだと伝えて3ヶ月間俺を見てもらおうと思って。そしたら翠だって少しは俺を気にかけてくれるだろ?」


「…まあ」


「3ヶ月だけでいいから俺を意識して。それで、俺を好きになってくれたら後夜祭で改めて告白するから、OKを頂

戴。もし、翠が俺を嫌いになっても3ヶ月間だけは離れないから」




 蒼海はそういって不敵に笑う



 つか




「なんで告白するためにわざわざキスしたんだよ」


「だってそうでもしないと、翠俺の話真剣に聞いてくれなかっただろ」


「毎日毎日好き好き言われてたら一々反応しなくなるだろ」


「だからいつもとは違うインパクトが必要かなって」




 そんな理由で……




「…もういい」


「怒った?」


「怒ってねえよ…呆れただけだ」




 俺は腕に縋ってくる蒼海を払うと、自室へと向かった




 こうして、俺とこいつとの3ヶ月が幕をあけた






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ