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幻想や思い込みで世界は作られる

作者: ラベンダー

 それがダメだのだという幻想や嫌いという幻想は捨てたほうが良いかもしれない。人はその人の考え方によってポジティブにもネガティブにもなる。当人の思い込みで幸か不幸かも決まる。そのため、自分の脳を騙すことが大切だ。


 主人公のミドリ君はピーマンが苦手である。それは昔から変わらない。


 テレビアニメでピーマンが嫌いなキャラクターが多かったこともあり、自分もそれを真似していたのかもしれない。なぜ、ピーマンが嫌いなのだろう。


 ピーマンが嫌いだということは自分の中であまり前になっている。それは人が歩く際に何も意識することなく、歩くことができるのと同じだと思っている。


 ピーマンが嫌いな子どもは多いイメージがある。それはどうしてだろうか。苦いからだろうか。色が緑色だからだろうか。緑色の野菜は多い。例えば、レタスやキャベツなどがある。しかし、レタスやキャベツは苦くない。


 ミドリ君は久しぶりに大きく口を開き、ピーマンを食べました。

「え?」


 ミドリ君は小学生の頃から、ピーマンが苦手でした。しかし、今、克服しました。


 現在のミドリ君の年齢は80歳。やっと克服できたね。


 ミドリ君は今まで自分にはできないと思っていたことを避けて、ここまで生きてきました。しかし、できないと思っていたことは幻想だったのかもしれません。それすらわかりません。私はできないと決めつけ、実際に行動をしたことがないです。もっと、色々なことにチャレンジすればよかったと思いました。今はもう、80歳でできることが限られています。旅行する体力もないです。これも思い込みでしょうか。私の孫にはこんな大人にならないように言っておこうと思います。

「後悔のないように生きてくれ!」私は孫に言いました。

「わかったよ、おじいちゃん」孫はピーマンを食べながら言いました。


 孫が帰るようです。

「バイバイ。おじいちゃん」孫は手を振って言います。

「あぁ、後悔のないように」

「おじいちゃんはそれしか言わないね」

「おじいちゃんの人生はやらなかった後悔がたくさんあるからね。拓斗(たくと)にはそうなってほしくないんだ」

「そっか、おじいちゃんは死なないと思っていたんだね」

「ん?そんなはずはないよ。生き物は必ず死ぬよ」私はこんなことを言ったが、最近になってやっとこれが実感できるようになった。遅い、遅すぎる。私は若い頃から何かをチャレンジする前にスマホで調べて成功の秘訣を調べていた。わからないことはスマホで調べるとすぐにわかるからだ。答えがある。しかし、スマホで情報収集をし、いつもそれで満足してしまった。それが私という人間だ。我ながら愚かである。結局、何もしないのだ。失敗を恐れた結果がこの人生をつまらなくさせたのだろう。人が必ず死ぬということを忘れていたわけではないはずなのに。拓斗の言った通りだ。


 孫は車で帰ってしまいました。


 私は夢をあきらめた人間だ。この人生は本当につまらなかったのだろうか。

「外にいると風邪を引くよ」ばあさんが言いました。私にはばあさんがいる。それに子供も孫もいる。それはとても幸せなことだ。そして、今日はピーマンを克服した。それは孫が作ってくれた料理だったからだろう。私はピーマンだとは気づかずに食べていたのだ。拓斗のおかげだ。

「大丈夫?」ばあさんは言った。

「あぁ」

「さぁ、拓斗の見送りは終わったのだから、家の中に入りましょ」

「夕食はピーマンの肉詰めで頼む」

「何?急に。あなた、ピーマン苦手じゃない。残されても困るわよ」

「チャレンジ!チャレンジ!」

「まぁいいわ、さっきは食べれたものね」

「今からでもできる限りチャレンジしたいんだ。後悔のないようにね」

「そうね、あと20年は生きるかも」ばあさんは言った。あと20年も生きたら私は100歳だな。まだ、20年もあるのか。

「人参も食べられるようになりたいな」




Fin

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