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時空の羽 Remake  作者: 夢宇希宇


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第44話

 次元の間に戻って来た。気が焦る。

 ランスゥを探さなければ…いた。

「ランスゥ、この世界をバルディから守ったよ。そして、配下を1人、ロケットに閉じ込めることが出来た」

「わかっておるぞ。良くやったな」

 ランスゥはそう言いながら肩を落とした。

 どうしたのであろうか。吉報のはずなのだが、ランスゥの様子が変だ。

 ランスゥに聞く前にその答えがわかってしまった。ランスゥの手元を見ると、2つに大きく割れた鏡がある。

 海人がダラスのいる世界にいる間に、この世界はバルディに滅ぼされてしまったのであろうか。

「海人、すまなかったな。お前がいない間に、今、ワシの手にある鏡の世界はバルディによって、滅ぼされてしまった。この世界はもう二度と復活することは出来ぬ。悲しいことじゃ」 

 聞くべきか迷ったが、割れた鏡の世界について聞いてみることにした。

「バルディはこの次元の間を狙っているんだよね?その次元の間にある鏡の世界を滅ぼすとは、何を考えているのだろう」

「この割れた鏡の世界は、バルディに不利益と考えられたのじゃろう。故に、バルデイは自身の手でこの世界を滅ぼしてしまった」

 バルディは鏡から鏡へと自由に移動することが出来る。

 この事をランスゥに聞かなければならない。

「バルディは鏡の移動を自由に出来るけど、これを止めることは出来ないのかな。俺が行った世界では、バルディは簡単に移動することが出来たので逃げられてしまった。これでは、バルディと戦う機会もないよ」

「それはワシも同じじゃ」

 ナナカミである。

「ランスゥよ、ワシにはその予想が出来ているが、それを海人に話してくれぬか」

 ランスゥはその長い髭を何度も触りながら、迷っているのであろうか、話してくれた。

「薄々、気づいておるのではないか?ワシはそう思うがどうじゃ」

 そうだ。気づいていた。気がつかないように、自分に言い聞かせて来た。

「俺が助け出そうとしている女性…桜ちゃんだね」

「そうじゃ。苦しかろう。だが、迷うことはないぞ。桜という娘さんは、バルディに次元移動の力を与えておる。しかも、本人は自分のチカラに気づいておらぬとワシは考えておる」

 やはりそうだった。

 バルディに次元移動の力を与えていたのは、桜だった。

 バルディを倒し、桜を助けるという考えは間違っていたのであろうか。

 先に桜を助け出さなければ、バルディを倒すことは出来ないかもしれない。

「どうしたらいいのだろう?」

 ランスゥが海人の迷いを取り除こうとしてくれた。

「迷わず進むことじゃ。今まで行った世界を旅することによって、得たものがあろう。それが自分の力となり、バルディを倒すチカラになるとワシは考えておる」

「海人、ワシも同じ考えじゃ」

 声の持ち主はナナカミである。

 今は、元の剣の姿に戻っている。

「そうだね。迷っている余裕は俺にはない。止まることも出来ない。進み続け、バルディを倒し、桜ちゃんを助けなければならない」

「良くぞ言った。これぞ、ワシの見込んだ男じゃ」

 ランスゥとナナカミが同時に声を掛けてくれた。

「次の世界が決まったぞ。バルディはこの世界に移動しておる」

 ランスゥはそう言い、宙に現れた一枚の鏡を海人に見せた。

 その鏡の額縁は波のような模様…そう、海を思わせるものだった。

「ナナカミ、行こう。バルディを追い詰め、倒さなければならない」

「そうじゃな。ワシがおることを忘れるでないぞ」

「わかっているよ」

 ナナカミに言葉を返し、鏡に意識を集中させた。

 両目には赤い羽が浮かぶ。

 鏡は波紋を浮かべ、海人を映した。

「ランスゥ、行って来る」

 そう言い残し、鏡の中へと入った。

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