第41話
最初の一撃の衝撃で30mくらい吹っ飛ばされた。
海人にはシャフトの動きが姿が見えなかった。どうやら、ナナカミに助けられたようである。
「ほう、俺の攻撃を受ける事が出来るとは思わなかったぞ」
手がジンジンと痺れている。
ズシンと重い衝撃。次の一撃でも30mくらい吹っ飛ばされた。
「海人、お前の武器は何だ!相棒は何だ!その強い心がお前の武器ではないのか。集中してワシに気を送れ!」
ナナカミの言葉で我に返り集中する。そして、ナナカミに気を送った。
ズシーンっと3激目。シャフトの攻撃を受け止めることが出来た。
パリン
それはシャフトの黒い剣が砕け散った音であった。
「本当に使えねえな。素手で十分だ」
シャフトは憎まれ口を叩いている。
「シャフト、お前の宣言した10秒はもう過ぎてしまったぞ。俺を倒すのではなかったのか」
「ちっ、口だけは達者なようだな」
困ったような顔をして、シャフトは分身を増やしていく。
2体、5体、…20体、どんどん増える。
増える際限はないのであろうか。それとも、2万体にまで分身するつもりなのか。
「海人、良く見てみろ!シャフトは1体のみじゃ。増えて見えるのは奴が高速で移動しているからじゃ。心で感じろ。神経を集中させろ」
その時である。海人の手にある、ナナカミに変化が起きた。
以前は西洋の剣のようだったが、今のナナカミは…そう、日本刀。しかも、白く輝く長刀のように変化した。
「良くやった。ワシをここまで使いこなせたのは、お前が初めてじゃ。ワシは使い手により、その心の強さにより戦う力を得る。海人、今のワシのこの姿が本来のワシの姿じゃ。もう、シャフトの姿は見えておろうな」
「見える!見えるよ、ナナカミ」
シュッと空気を振るう音がする。
シャフトが高速で移動する。
シュッ!
シュッ!
シュッ!
シュッ!
海人にはシャフトの動きが見えて、そして、シャフトより速く動くことが出来ていた。
そして、驚いたように、シャフトの動きが止まった。
「なぜだ?小僧、俺はお前の2万倍のスピードで動いているのだぞ。そのお前が俺について来れるとはどういうことだ?」
シャフトの表情に明らかな焦りの色が見える。
「シャフト、俺は1人ではない。ナナカミもいる。お前はただの人真似だ」
ナナカミが間に入る。
「お前は海人の成長を計算に入れておらんかったようじゃな。ワシが真の姿にカタチを変えれたのは、海人の成長を意味しておる。それがわからぬとは愚かな奴じゃ」
「それなら、これはどうだ」
シャフトが宣言すると海人の姿の分身…シャフトが100体くらいに分裂した。
「愚かな奴じゃ。数が多ければ良いものではない。自分の力を分散するとは、真に愚かな奴じゃ。海人、勝負はもうついた。奴を倒して、この世界を早くバルディの手から取り戻そうぞ」
分裂したシャフトが同時に襲い掛かってくる。
これを見れた人がいたら驚くであろう。
海人の動きが舞踏のように踊るような動きで、シャフトの分身を次々に倒していたからだ。
そして、残り1体。
「これで終わりだ。覚悟!」
シャフトにそう宣言した。




