体術の進歩
~1か月後~
「はあ…、はあ…。」
「小娘よ。その程度か…!?」
マーリン先生との実戦特訓。もう、マーリン先生に体術を習い始めてから1か月。
まだ、1回もマーリン先生に勝てていない。
全身汗でだくだくだ。息が途切れる。筋肉痛で痛い。つらい。
だが、
「もう一回お願いします!」
ここであきらめるわけにはいかない!
国外追放、死刑から避けるためにやれるべきことは全力でする。
「うむ。」
もう一回戦闘態勢に入る。
ヒュッ、と音が立った。目の前からもう先生はいない。
五感を研ぎ澄ませ。どこから来て、どういう攻撃をするか。
ヒュッ
風の向きが少し変わる音がする、これは…
「後ろ!」
後ろをすぐさま向く。目の前に先生が現れる。
防御しろ。防御!手を前にクロスして防御のポーズをしようとする。
だが、体がうまく動かなかった。
コツン
先生からげんこつをくらう。
「はい。戦場だったら死んだ。」
先生からのお言葉を受け少しショック。
なんで~。来る位置とタイミングはわかったのに~。
そう。いくら来る位置やタイミングがわかっても、このエミリーの反応の鈍さや今までの運動不足ですぐには動けないのだ。
さて、どうするものか。
「小娘。気道は読めるようになってきたな。」
きどー?それって何?おいしいの?
は、幼児化してしまっていた。
「つまり、相手の気配や、相手がどこにいるかが先読みできるようになるものだ。仕組みはよくわからん。」
あ、よくわからないのね。へ~、そうなんだ。
「これは冒険や戦いには大いに役に立つ。だが、1か月で気道を読めるようになるとはな…、才能があるようだ。」
え!?え!?ほんと、ほんと!?
褒められてうれしくなる。
「まあ、我はそれを2週間で習得したがな。」
先生がいかにも自慢げな笑みを浮かべ、フフンと私を鼻で笑う。
ぐぬぬ。イラッとするが、反論できん。
「さーあ、気道も読めるようになったところでその、遅い反応速度をどうにかしなければだな!」
「イエッサー!」
それが、一番の問題だ。さあ、先生はどう反応速度を鍛えるか。
「我と、ひたすら特訓だ!」
えええええ!?
ほかにも方法があるのでは!?
驚きすぎて後ろにのけぞってしまった。
先生がグッと戦闘態勢になる。
「さあ、行くぞ!」
もうつかれたのですが~~~!!!???




