探し物 -ぼたん鍋物語- ~お肉を探して~
【美容師の娘】
1-17. 西の辺境へ の 短編 というよりは 短話
幼いアリー娘が土鍋の中のお肉を探す物語
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イアンー、今日は、猪の お鍋だよー。
私、村の人たちに お野菜と イノシシのお肉をもらっちゃったの。
ガネッセに 持ってきてもらった 土鍋で、今日は、ぼたん鍋を 食べよう。
xxx xxxx xxx
白くて 小さい包丁。
これを 右手に・・・えいっ。
長ねぎの根元を サクッと切る。
そのまま 3cmくらいの大きさで 斜めに 切っていく。
白菜も、3cmくらいの大きさで 切っちゃう。
お鍋に、白菜は 必須アイテムです。
春菊も3cmくらいの 大きさでいっか。
シャクッシャクって 気持ちいい音。
えのきの 石づきも ザクッと落とし、口に パクッと入る程度に ほぐす。
お酒と お湯と 出汁の中に、赤みそ・白みそと お砂糖を ポイっ。
水魔法で 攪拌。
キレイに 溶けたら 絞ったショウガの汁を ドボンっ。
そうしたところで、切り分けた お野菜を入れる。
そして、さすがに イノシシは、イアンと ガネッセに 捌いてきて もらった。
私には、できない。
イアンなら 静養中でも、このくらいは動けるはずっ。
薄切りに してもらった イノシシのお肉を 入れて 沸騰させる。
1回 沸騰させた後は、弱火で コトコト、
お肉に火が通って、中の 赤いところが なくなったら 出来上がり。
まず 食べるのは、野菜から だよね。
トンカツは、キャベツから 食べる。
お鍋も、白菜から食べる。これ常識。
って・・・あぁぁー。
それ 私の お肉っ。
イアンと、ガネッセと、私の お肉戦争が 勃発。
お鍋の 横の大皿には、お肉の山が あるのですよ。
なのに、野菜から なんて言っていると、恐ろしいことに 食いっぱぐれることに
なっちゃう。
お鍋の中に 私のお肉が ないか 必死で 探索するんだけど、
二人とも 見つけるのが早いっ。
イアン、あなた、手しびれてるって言って、静養 してませんでした?
ガネッセ? お年を 考えてください。お肉を 器に 取りすぎじゃないですか?
これ、私が 村の人から もらった お肉だよー。
泣きそうに なりながら、鍋の底の方から お肉を探し出す。
あった。やっと 口にした イノシシのお肉。
思ってたような 臭みは無く、溶ろけるような 美味。
あ~ん。おいしい。
モグモグ。ぱくぱく。
さすがに イアンも ガネッセも ちょっとペースが 落ちたので
私も ゆっくり 食べることが できる。
あれ? 3キロ以上 あったはずの お肉・・・おっかしぃなぁ。
完食です。
ぽっこりと おなかが出た ところで、
ごちそうさま。大変 おいしゅうございました。
ガネッセ、後片付け よろしく~。
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あっズルい。女中さんに 片づけさせてる。
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ごちそうさまでした。