第一話:オンラインファイト
〜昼休み〜
剛史『悟、オンラインファイトって知ってるか?』
悟『あぁ、今流行ってるバーチャルゲームだろ?』
剛史『そうだ。悟、一緒に始めてみないか?』
悟『勉強あるしな〜。』
剛史『そこをなんとか!たのむ!』
悟『ん〜……まっいっか。』
剛史『よっしゃぁ!じゃあ学校終わったら行こうぜ。』
悟『いいけど何処にあるんだ?』
剛史『普通にゲーセンにあるみたいだぜ。』
悟『マジかよ…んで値段は?』
剛史『それが……一回5000円なんだ………』
悟『一回って基準は?』
剛史『2時間………』
悟『なら安いもんだろ!』
剛史『悟は金持ちだからいいけど俺には大金だよ…』
剛史は頭はいいものの家は貧乏。
だから、将来稼げるように勉強してるのだ。
悟『大丈夫。俺が奢る!』
剛史『なんか悪いよ…』
悟『大丈夫だって。いくらでも奢るよ!!』
剛史『ごめんな…俺から誘っておいて……』
悟『どうせ俺らにクリアー出来ないゲームなんてないんだからすぐに飽きるって!』
剛史『それが、激難らしいぜ!』
剛史のテンションが上がった。無論俺も。
悟『やりがいがあっていいじゃん!』
剛史『そうだよな!』
二人の期待が高まった。
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン…
剛史『放課後行こうな!』
悟『おぅ!!』
〜放課後〜
悟・剛史『行くか!』
ゲーセンに向かう途中、『オンラインファイト』のチラシを何枚も見かけた。それだけ流行ってるのだ。
悟『入るか!』
剛史『あぁ、楽しみだ!』
ゲーセンに入るとわかりやすい場所に何台も『オンラインファイト』の機械が並んでいた。
剛史『これが…』
悟『みたいだな…』
すると…
従業員『どいてください!』
ダランとした人を運んでいる。
悟『命の危険があります。気を付けてお楽しみ下さい。って書いてあるぞ…』
剛史『どうする?…』
悟『やるに決まってるだろ!』
悟は死なない自信があった。クリアー出来ないゲームなんて一つもなかったからだ。
悟『俺らにクリアー出来ないゲームなんてないだろ!』
剛史『だよな…』
悟『行こうぜ。』
剛史『あ、あぁ』
カウンターに着いた。
悟『オンラインファイトやりたいんですけど。』
従業員にたずねた。
従業員『では、こちらの注意書を読んだ上でご参加下さい。』
『用意が出来ましたらお申し付け下さい。』
悟『はい!』
剛史『大丈夫かな?…』
悟『大丈夫だって。』
注意書を読んでいくと、どうやら金はゲーム終了後に払うようだ。
悟は店側も馬鹿だなと思った。何故なら、死ぬ危険性があるのに終了後に払うということは、死んだら払わなくていい、ということになるからだ。
注意書も読み終わり、悟は
悟『終わりました!』
と答えた。
従業員『ではこのカプセルに入ってください。』
2人は中に入った。
従業員は
従業員『椅子に座って、これを付けてください。』
と言ってプラグの沢山付いたヘルメットのようなものを渡した。
従業員『これには麻酔針が付いており、私がスイッチを押すと貴方方は眠り、バーチャルの世界へといくことになります。』
次々に説明をしていく。
従業員『ゲームの中では、モンスター、自分以外の相手と戦闘を行なっていただきます。』
剛史『負けたらどうなるんですか?』
従業員『現実世界で死亡となり、ヘルメットから電流が流れます。』
従業員『ゲームの中では、ショップ等で装備を揃えてください。』
従業員『終わる際には、初期装備にある、【幸運の腕輪 LV1の赤いボタンを押してください。尚、幸運の腕輪は外せませんのでご注意を。では、お楽しみ下さい。』