サプリルール・精神的ショックによるフラクション値の減少
本ページはサプリルールです。
サプリルールは、扱い上は公式ルールですが、そのルールを適用するか否かをGMが選択する追加ルールです。
そのルールは、ゲームに臨場感をもたらすためのものだったり、より『フラクタル・エフェクト』の世界を忠実に表現するためのものだったり、複雑な処理が必要だけどよりゲームを楽しめる要素を持つものだったりします。
本ページで紹介するサプリルールは『精神的ショックによるフラクション値の減少』です。
基本ルールで導入されているフラクション値ですが、そのフラクション値は基本的にフラクタル・ドライブの副作用によって減少していくものであり、切り札であるサブパッケージの使用や、セッション後の成長判定の際に増減します。
ですが、『フラクタル・ドライブはPTSDなどの精神疾患とも複雑に作用する』という公式設定があります。
本サプリはその設定を反映したもので、パイロットにとって強い精神的ショックが発生する状況になった場合、フラクション値が削られていくという追加ルールです。
通常ルールに比べてフラクション値が削られる機会が増えるわけですから、パイロットの寿命を短くするある意味危険なルールです。
ただその代わり、よりプレイヤーの物語への没入感を増したり、悲劇的状況を回避しようと、プレイヤーのプレイングにも真剣みが増し、あるいはフラクタル・イドの後遺症に苦しむ廃人プレイをしやすくなります。
以上で簡単な導入理由を説明しましたが、本のサプリルールの説明は次の説明だけですみます。
『キャラクターが精神的ショックを受けた時、GMの裁量でキャラクターのフラクション値を削っていい』
これだけです。
どういったときに、どれだけの値を削るとか、厳密な規定はありません。
GMの感覚で、これは相当ショックだろうから1d6、これは軽いから1d3、これだけなら1点、これぐらいならわざわざ減らさなくてもいい、と感覚で決めてかまいません。
と言われても戸惑うでしょうし、基準はあった方がいいですよね。
ということで公式で規定した参考表を下記に載せます。
ただしこれはあくまで『参考表』です。
GMがセッション中に宣言した値こそが正しい値で、GMはそのことに自信を持っていただいてかまいません。
・自機の撃墜(パイロットは生還)…………1d6
・親しい僚機の撃墜……………1d3
・知らない僚機の撃墜…………1
・親しい同僚の死………………1d3
・見ず知らずの同僚の死………0
・恋人の死………………………1d6
・家族の死………………………1d6
・護衛対象の撃墜・死亡………………1d3
・コロニーの崩壊………………4d6
・防衛に当たっていた基地の壊滅……………2d6
・数百~数千人規模乗っていた宇宙船の撃墜……………3d6
・数十人規模の宇宙船の撃墜………………1d6
・死体の発見(外傷無し)……1
・死体の発見(惨殺死体)……1d3
・生命の危険を感じる状態での長時間の放置(1日)……1d6
・EOMによる人間の直接捕食を目撃………1d6
ただし、状況次第で受けるショックは大きく変わります。
例えば人類の命運をかけるような総力戦の場合、味方の1機や2機の撃墜はみんな覚悟の上で戦いに望むでしょう。この状況でまわりの有象無象の仲間たちが撃墜されてもほとんど精神的ショックを受けないか、下手をすればパイロットを奮い立たせるでしょう。(パイロットの士気があがったからといってフラクション値は回復しませんが)
一方、よくある話のように、恋人と婚約の約束をした直後にその恋人が死ぬなどの場合は、より多きな精神的ショックを受け、フラクション値もごっそり削れるでしょう。
死体の発見でも、最初の1体や2体にはショックを受けても、3体も4体も続くと感覚が麻痺することもあります。
GMはこのように状況を踏まえて実際の減少値を算出し、プレイヤーに告げてください。
できれば素敵な笑顔で。