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フラクタル・エフェクトTRPG  作者: fet
ゲームシステム
6/12

キャラクタークリエイト

本作においてプレイヤーが操作するキャラクターは、6つのステータスと1つのメインクラス、様々な一般技能とフラクション値というものを持ちます。

ここでは実際にキャラクターを作る手順で紹介しながら、各要素について解説していきます。


①ステータスの決定

 まず、キャラクターステータスを決定します。

 本作では以下の6つのステータスが存在します。


 ・行使力(influence)………………装備可能な武器と威力に関わる数値。

 ・反応力(reaction)…………回避力に関わる数値。

 ・鋭敏性(sharpness)……近接武器の扱いに関わる数値。

 ・正確性(accuracy)……遠距離武器の扱いに関わる数値。

 ・計算力(calculate)……効子装備の扱いに関わる数値。

 ・意志力(volition)……フラクタル・イドの耐性と、サブパッケージの使用に関わる数値。


 TRPGに慣れた人でもあまり聞き覚えの無い単語ばかりかと思います。

 本作ではパイロットはフラクタル・ドライブとの接続により、加速世界と電脳世界の恩恵に預かることができ、既存の兵器のパイロットや物語の英雄たちとは異なる面で能力が評価されるからです。

 極端な話、運動音痴であろうと優秀なアマルガムのパイロットになれます。


 さて、実際にステータスを決定する方法ですが、まず適性を決めます。

 適性はステータスと同じく6つのパターンがあり、通常、その内の1つを選びます。

 選んだ適性と対応したステータスにはボーナスが加えられ、他のステータスと比べて高くなりやすいです。ただしすべてはダイス次第なので、場合によっては適性に選んだステータスよりも他のステータスが高くなることはあります。


 ステータスと適性に関する詳しい説明は、データ集の『ステータスと適性一覧』を参照ください。


 適性を選んだ後は、実際にステータスを決定します。

 適性に対応したステータスは1d6+12で、他のステータスについては意志力のみ2d6+6、意志力以外は3d6のダイスを振り決定します。

 ただここではまだ最終決定ではなく、最後に一度振り直しができます。

 気に入らないステータスについて1つだけ選び、追加で3d6を3回振って、最初の数値とその中の数値の中から好きな値を選んで最終的な値とすることができます。

 こうして最終的なステータスが決定します。

 なお、ステータスはセッション終了後の成長判定で成長させることができます。



※補足解説

どのステータスが重要かは、パーティ内で果たす自分の役割と、この後決定するメインクラスに大きく依存します。

その点については②メインクラスの決定で解説しますが、一つだけ言うと前衛として立つつもりがある場合は、反応力はある程度高くないと活躍は難しいでしょう。敵の攻撃を受けることが多く、反応力が無いとすぐに撃墜されてしまうためです。



②メインクラスの決定

 ステータスを決定した後は、メインクラスを決定します。

 パイロットは必ず1つのメインクラスについています。複数のメインクラスにつくことはありません。

 メインクラスによって異なる習得技能を覚えることができ、明確な役割が発生します。

 また、メインクラスにはレベルがあります。経験点を消費することでクラスのレベルがあがり、それによって行動判定にボーナスを得たり、より上位の技能を習得することができます。


 現在規定されている5つのメインクラスについて簡単に紹介します。


ブレイバーー…………主に近接武器を使う切り込み役

オールラウンダー………遠近両方の武器を使え、多様な状況に対応できる守備的クラス。

シューター……………遠距離武器の扱いに長け、遠距離からの攻撃と支援に力を発揮する。

ブラスター…………殲滅力に特化したクラス。

カリキュレーター……効子装備を扱い、支援に力を発揮します。


 TRPGで定番の回復職、いわゆるヒーラーはいません。(戦闘終了後に時間を消費して機体の応急処置を施すことは可能です)

 実際にどのクラスがどのようなことができるのかは、データ集のクラス技能一覧を参照してください。


※解説

 適性難度でセッションをクリアするためには、パーティ内での役割分担が重要です。すでに決定したステータスを参考に、誰がどのクラスにつくか、パーティで話し合って決めるといいでしょう。

 プレイヤーの戦術を制限したくないのであまり多くは触れませんが、作成者の意図上、カリキュレーターはパーティに1人いれば十分と言えます。


③一般技能の決定

 本作ではアマルガムの操作に直接関係しない一般技能がいくつか定められています。

 これらの技能は探索行動などの際に問題解決のヒントを得ることができたり、突発的な事態に対応したりすることができます。

 キャラクタークリエイト時にダイスを振って初期技能を決める他、経験点を消費して技能を上げることが可能です。

 どのような一般技能が存在するかは、データ集の『一般技能一覧』を参照してください。


 キャラクタークリエイト時に各キャラクターが持つ一般技能の決定方法は以下の2つの方法があります。


 ・全ての一般技能についてダイスを振り、その結果である1d6-1の値がその技能の初期値となる。

 ・4d6のダイスを振り、その出た目の数の合計におさまる範囲で好きに技能値を振ることができる。ただし、1つの技能値に6までしか振ることはできない。


※解説

技能値の決定方法については2つありますが、一概にどちらがいいとは言えません。

前者は後者に比べて結果の期待値が高く、より多くの状況に対応できるパイロットができやすいです。ただしダイスの出目に頼る面、目的に沿ったキャラが作れるかどうかはダイス次第です。

一方後者は習得する技能を絞ることで、目的に沿った技能選択と、よりプレイヤーの好みに合った個性づけができるでしょう。その代わり技能全体の期待値は前者に劣るため、総合的に見ると前者に劣るキャラができやすいです。

どちらを選んでもかまいませんが、公式としては前者の方をオススメします。それによってどのようなパイロットが出来上がるかは全てダイスの出目次第となりますが、そこから自然とパイロットの個性づけがなされ、世界でたった一人のキャラクターが生まれるからです。


③予備案:一般ステータスの設定。

 敏捷力や知識など、アマルガムの操作に関わらない一般的な能力です。

 ここで決められた値でパイロットは様々な判定を行うことができ、時にヒントを得たり、状況を打開する行動を能動的に起こすことができます。


・筋力

・体格(頑強さ?)

・敏捷

・器用さ

・機転

・知識


判定の例:

筋力対抗ロール(筋力)

気絶対抗ロール(体格)

器用さ判定(器用)

敏捷判定(敏捷)

回避判定(敏捷or機転)

アイデア判定(機転or知識)



⑤言語の決定

 キャラクターが習得する言語を決定します。

 通常は、どのキャラクターもこの時代の共通言語である英語を6点持っています。

 さらに追加言語を1つ選ぶことができ、1d6+3の値がその言語の初期値となります。

 以上が初期値ですが、セッション終了後の成長判定で経験点を消費して新しい言語を習得したり、言語のレベルを上げることが可能です。

 追加言語に英語を選ぶこともできます。この場合、英語の判定が発生した場合は、それぞれの英語の値を使用して2回判定を行います。2つの値を合計した値が英語の最終値になるわけではないので注意してください。

 ただ世界を見渡すと、3言語以上を使用する民族は珍しくありません。プレイヤーからGMに提案を行い、複数言語を習得する便宜を図ってもらってもいいでしょう。


※解説

 基本説明のページで触れましたが、この世界ではEOMが出現する前から英語が標準語として扱われていました。ですから現代で考えられるような『海外旅行のために知らない言葉を覚える』『職を得るために言葉を覚える』という風に考えて他言語を覚えようとする人は少ないでしょう。どこにいっても英語さえあれば通じるからです。

 この世界では考えるに、英語以外の言葉を覚えたのは自国の文化を失伝させないための義務教育で強制的に教えられた場合がほとんどでしょう。公式ではそのような認識となっています。

 こういったことを踏まえると、GMは言語の技能が重要なヒントとなるセッションは組みにくいかと思います。また、それもまた制作者は意図しています。

 言語技能については、ゲームを攻略するための手段として利用するよりも、キャラに個性づけをするフレーバーとしての使い方が本来の意図だからです。言葉はその人のパーソナリティーを象徴するものの一つです。それを、ゲームの攻略のために便利そうだから、という理由で、キャラクターの設定や境遇を無視して攻略のための最善の選択肢を選ぶのはもったいなく感じたからです。

 ただし、完全に無意味なものと強制するものではありません。プレイヤーも、最初はフレーバーでなんとなくつけただけなものだとしても、セッションの展開で重要なヒントを得る手がかりと変化すると、喜びも一塩でしょう。

 そこで、ここで少しだけ、言語技能が活用されそうなセッション例というものを挙げてみます。よければ参考にしてください。


・探索活動中に見つけた記録(日記など)を書いた人物が自国の文化を愛する人物、または何者かの検閲を恐れて自国の言葉で書いている。プレイヤーはその言語を習得した人物が翻訳するか、辞典を用いて時間をかけて翻訳する。

・セッション中に接触したNPCが、自分の血統や出自に固執する一部極端な思想の持ち主だった。その人物に祖国の言葉で語りかけると、仲間とみなされ話を聞きやすくなる。

・セッション中にその場にいる人間の誰かに会話の内容を悟られないで意思疎通を図りたい時に、同じ言語を習得した仲間にその言葉で話しかける。


 言語技能を有効活用する方法は、他にもいろいろあると思います。

 GMもプレイヤーも、何がセッション攻略の糸口になるかわからないので想像をめぐらしてみてください。



⑥フラクション値の決定

 実はここまでの時点でフラクション値は決定しています。

 フラクション値は意志力(volition)*6の値が初期値となります。

 そもそもフラクション値とは何かというと、精神の健常度を表します。

 セッションを繰り返してアマルガムに長く搭乗したり、サブパッケージを乱用するとこのフラクション値が削られていき、それが一定以下を下回ると様々な肉体や精神の不調が起こります。

 それでもかまわずアマルガムに乗り続けると、やがてパイロットを続けることが困難になるほどの不調に見舞われ、最悪の場合は死に至ります。

 詳しくはデータ集の『フラクション障害一覧』を参照してください。



⑦キャラクター設定の想像

 必須ではないですが、他プレイヤーと意思疎通を図るために、名前や性別、年齢あたりを決めておきましょう。

 見た目、出身地、境遇なども決めておくとパイロットのロールもしやすいかもしれません。

 その他色々な設定がありますが、がちがちに固めすぎるのも考えものです、設定が足をひっぱって身動きできなくなったり、本人も把握しきれなくなって矛盾が生まれるためです。何事もほどほどがいいでしょう。

 物語の進行に合わせて即興でキャラクターをロールしていき、ゲームの進行に合わせて少しずつ自分のキャラクターが形作られていくのも、おつなものですよ。

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