フラクション障害一覧
パイロットのフラクタル・イドの汚染度を表すのが、フラクション値です。
この値が少ないほど汚染が深刻と言えます。
ゲームではこの値が一度に大きく削れたり、一定値以下を下回るとパイロットに影響を与えます。
その影響を総じて、フラクション障害と言います。
ゲーム内ではフラクション障害は5つに分けられています。
一度に大量のフラクション値が削れた時に一時的な不調が発生する『一時的不調』
フラクション値が一定値以下を下回ることで慢性的な不調に陥る『慢性的不調』
さらにフラクション値が削れ、ほぼパイロットを続けることが不可能なほどの重度な症状を発症する『重度失調』
限界まで脳にダメージを受け、脳が耐えられなくなる『脳死』
『脳死』以外は発生条件を満たした時に、11通りの症状がある表の中から、2d6のダイスを振って実際に発生する症状を決めます。
一時的不調以外に関しては、直接ゲームに影響する規定はありませんが、GMの判断で不自然だと考えた場合は、プレイヤーの行動に対してなんらかの判定を行ったり判定結果にマイナス修正を加えるなど、独自の対処をされてください。
・一時的不調
サブパッケージの連続使用などで、一度に10点以上のフラクション値が減少すると発生します。
この障害はその戦闘が終了するまで継続します。
同じ戦闘中に複数回フラクション値が10以上削れる行動をとった場合、その度に判定を行い、効果は累積します。ただし一度に20点以上消費した場合でも行う判定は1回です。
判定は2d6をふり、その値次第でパイロットは下記のような症状を引き起こします。
②呼吸困難、喘息、発汗。………行使力ボーナスにマイナス1
③意識混濁、朦朧…………反応力ボーナスにマイナス1。
④妄想の発現………………鋭敏性ボーナスにマイナス1。
⑤軽度の幻覚・幻聴………正確性ボーナスにマイナス1。
⑥ひどい頭痛。耳鳴り……計算力ボーナスにマイナス1。
⑦自己の分裂………………意志力ボーナスにマイナス1。
⑧一時的な記憶の喪失……自分の行動前に1d3をふる。1を出すと行動できない。
⑨攻撃衝動…………………打ち落とし、回避行動を宣言できない。
⑩強迫観念…………………自発的に撤退行動をとることができない。
⑪恐怖症……………………意志力ロールを行い、失敗すると行動ができない。
⑫混乱………………………自分の行動前に1d3をふる。1を出すと周囲の味方に攻撃する。
・慢性的不調
フラクション値が30以下になると、パイロットは慢性的な不調に見舞われるようになります。
この症状は再びフラクション値が30を越えない限り、回復することはありません。
判定などを行う際、GMは不自然だと思った場合は各プレイヤーが発祥した不調によってマイナス修正を加えたり、追加の判定を行ってもかまいません。
また、通常、このレベルの失調を覚えるとパイロットの引退を薦められます。特別強固な本人の意志が無ければ、続けることは難しいでしょう。
(引退したパイロットは予備役にまわされたり、教官として迎えられたり、軍の後方勤務にまわされたりと引く手数多です。年金も与えられ、退役しても以後の余生を不自由なく過ごすことができます)
一時的不調と同様、下記の表の中から2d6を振って具体的な症状を決めます。
②発作………突発的に身体的な異常を覚えるようになります。体の麻痺、痙攣、喘息、嘔吐など。
③失語症・失声症………言葉を話せなくなります。他人との意思疎通が困難となります。
④偏執………偏執的な習慣を覚えます。自傷癖や特定の物や人物に対する執着です。
⑤放心状態……時折、放心するように動きを止めることがあります。会議中など場所を選ばずに起こります。
⑥健忘症………物忘れが激しくなり、用事の大小に関わらず記憶から抜け落ちることがあります。
⑦緊張症………人と接する際に強い緊張を覚えるようになり、人との接触を避けるようになります。
⑧誇大妄想……度々、現実ではありえないような妄想を浮かべることがあります。どんなに現実的にありえないことでも、周囲の人が本人の思い込みを否定し納得させることは難しいです。
⑨強迫観念……なんらかの強い強迫観念を覚えます。潔癖症、~~せねばならないという意識、度を逸した責任感などです。
⑩恐怖症………なんらかの強い恐怖症を発症します。先端恐怖症、閉所恐怖症など。それらの状態に置かれると激しく取り乱します。
⑪幻覚・幻聴………時折、幻覚や幻聴を覚えます。時を選ばず発生し、本人がそれが幻覚だと気付ける場合もあれば、気づけない場合もあります。
⑫睡眠障害………自身では睡眠をコントロールできなくなっています。薬物の補助なくしては睡眠をとることができず、また、時と場所を選ばずに意識を失うことがあります。
・重度失調
フラクション値が18以下となると発症します。パイロットを続けるのが事実上不可能と言えるほどの重度の心身の不調です。
この状態になったキャラクターは基本的にパイロットを続けることができません。ASUSの規定で定められているからで、緊急時を除いて彼らは即座にアマルガムから降ろされ、退役を余儀なくされます。
また、慢性的な不調と違い、その後フラクション値が回復して18を越えても機能が回復することはありません。この値に達した時点で、脳には修復不可能なダメージを受けているためです。
具体的な症状は2d6を振って決定します。
②脳死………脳が汚染に耐えられませんでした。肉体よりも先に脳が機能を停止し、その場で物言わぬ骸となります。
③半身不随……肉体に大きな麻痺が残ります。電脳世界と接続するアマルガムの操縦は可能ですが、日常生活には大きな障害を残し、他人の補助なしに生活は困難でしょう。
④五感の喪失………視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚のうち最低3つが失われ機能しなくなります。その他にもいくつかの身心の異常がみられる場合があります。
⑤幼児退行…………記憶が遡り、幼少期のように振る舞います。
⑥痴呆………………頻繁に記憶を忘れます。ひどい時には自分自身のことを忘れ、記憶の欠落の不安から周囲に当たり散らしたり癇癪を起したりします。
⑦パニック障害……重度のパニック障害をわずらい、知らない人に会う、知らない場所に取り残される、などのちょっとした緊張でも過呼吸や激しい動悸を起こし日常生活に大きな支障をきたします。
⑧錯乱………………妄想の世界と現実の世界の区別がつかなくなっています。彼らとコミュニケーションをとることは非常に困難です。
⑨発狂………………精神が崩壊し、言葉が通じません。その行動は獣に近く、強い光を怖がったり、食べ物を手づかみで食べたり、夜中に奇声を発したりします。
⑩重度の幻覚・幻聴………常に幻覚・幻聴を覚えています。彼らはすでに、どれが本当の現実の光景で現実に存在する音なのか判別は不可能です。古い知人からの呼びかけでも、それが本当に呼びかけられたものなのか自分の妄想の世界のものなのか判断する術がありません。不眠症を患っていたり、すでに正気を失っている場合もあります。
⑪人格の分裂………いわゆる多重人格です。新たに発生する人格は基本的に攻撃人格で、本人の性格や意志に関わらず、周囲に非常に攻撃的に振る舞います。
⑫植物状態………昏々と眠り続けます。時折目覚めることはありますが、それもわずかな時間でまた眠りの世界に落ちます。
・脳死
詳しい説明は不要でしょう。
フラクション値が0以下となると問答無用でそのパイロットは死亡します。




