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眠り姫に出てくる悪い魔女にお母さんがいる場合の話

作者: 隠岐之

今日は生まれてきたお姫様のためにお城でパーティーが開かれます

招待する人はお偉いさんといい魔女さん達です

なので悪い魔女さんは一人誘われませんでした


「王様、ほんとにあの人誘わなくてよかったんですか?」

「えー、だってー、あいつ酒飲めんじゃん?こんなトコ来ても楽しくないと思うしー、ちょっと悪い事し とるしー」

「まあ、そうなんですが…」


そんなこんなでパーティーが始まりました

するといい魔女さんたちがお姫様の周りに集まってきました

どうやらお姫様に贈り物をしてくれるそうです


「では私は姫様に美貌を…」

「娘元からチョー美人だし。わけわかんなーい」

「そ、そうでした。では知恵を…」

「それも元からだしー」

「すみません…では、えっと…優しさを…」

「姫やさしくないとか言うわけぇー?マジありえんし」

「そういうわけでは…」


このようなやりとりを何度も繰り返した末


「ハァハァ…では機械オタクにするのはいかがでしょう」

「機械?」

「あれです、あの歯車とかそういう系です。この国はそういうの輸入に頼ってるんでそっち方面に詳しかったらいいんじゃないですかね」

「おーそれ採用ー!チョーいいじゃんそれ もー早く言ってよ~」

「ハ、ハハハ。すみません」


疲れきった顔のいい魔女さんはお姫様に向かって呪文を唱えました


「…はい。これで立派な機械オタクです」

「よくやったし!褒めて使わすー」

「有難き幸せ…」


やっと終わってほっとしている所に

なんと!誘っていないはずの悪い魔女さんが現れたのです!!


「あっ!なんでお前いるし!!」

「王のばかぁぁぁ!!なんで私誘ってくれなかったの!?」

「えー、だってお前悪いやつだしー?ちっちゃいから酒も飲めんしー?」

「うぁぁぁぁん!!!私もうお姉さんだもんんんんん!!!」

「でもー、鳩に餌やるしー 道がフンで汚れる的な」

「だってお腹へってかわいそうじゃない!!」

「規則だしー」

「ううぅ!!もういい!!姫呪ってやるんだからー!!」

「ちょっ!まじやめろし!!」


止める暇もなく悪い魔女はお姫様に呪文を唱えてしまいました


「何やったし!!」

「ふん!こんな姫なんか糸車の錘に刺されて死んじゃえばいいのよ!」

「リリー!!やっていいことと悪いことがあるでしょう!!」

「ママ!!」

「私はそんな子に育てた覚えは有りません!!」

「育てられた覚え無いもん」

「ああそう。うちの子じゃないなら家から出て行きなさい」

「えっ…」


予想外の言葉に呆ける悪い魔女さん


「だって私に育てられた覚え無いんでしょう。あなたのママは別の人だったのね

 ごめんなさいね リリーちゃん。うちのリリーと勘違いしてたわ」

「ち、違っ」

「そうよねぇ こんな悪い子がリリーのはず無いものね」

「うっ、うぇっ」

「ごめんなさいも言えない子だしねぇ」

「う、う、うああああああああああん!!ごめんなさいママああああああ!!」

「謝る人が違うでしょう!」

「お、お、王ざま、ご、ご、ごべ、ごべんなざいぃぃぃ」

「あ、謝ってもらっても困るし… 呪いなんとかして欲しいし…」

「それは親の私が何とかいたしましょう」


リリーのママはお姫様に呪文を唱えました


「どうなったし?」

「えーっと、取り敢えず姫様が16になった時糸車の解体をすれば一日寝るくらいで済むようにしてみまし た」

「解体ー?姫そんなんできんしー」

「王様、王様、姫様は機械オタクです。そのようなこと造作も無いかと」

「あー!!そうだったし!!ナイスだしー!!」


そうして危機を乗り越えたお姫様

16年後、王様はお姫様に糸車を解体させました

皆、その鮮やかな捌きように感心して見守っていました

解体し終わった瞬間お姫様が倒れてしまいました

ですが次の日には元気に起床されました

後にお姫様は隣国のからくりオタクの王子様と結婚しましたとさ

めでたし めでたし

幼女prpr

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