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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

首の絞まる音

作者: もふ
掲載日:2026/07/09

高校生の鈴子のスマホが鳴った。しかし、鈴子は出ない。出てしまったが最後、気が狂ってしまうのがわかっているように。


春。六畳間に引っ越した高校生の春子。念願の一人暮らしは、夜中に聞こえる唸り声のようなものでやめたくなった。ロープがきしむような音も一緒だ。風呂に入れば、お湯も張っていない浴槽からブクブクという音が聞こえた。春子はそれらが意味することが分からず、ただただ怯えた。

幼馴染で同級生の鈴子が部屋に遊びに来た。彼女は霊能者だ。鈴子が霊視してあげるというと、意識を集中した。

「子供。浴槽で頭を押さえつけられている。喋れないように。その後、母親が自殺したのね。」

ちょうどここと、六畳間の電灯を指した。真ん中あたり。

「早めに引っ越すのね。」

鈴子は帰っていった。

その夜、春子は夢を見た。幼子が目の前にいた。

「くつきも。」

その言葉を意味もなく繰り返す。

ある日春子は突然怒りだす。目の前に誰もいないのにである。周りの友達がなだめると、落ち着いたようであった。その次の日は路地裏の暗がりを指さして泣いていた。そこには何もなかった。春子は不安定だった。そんなことが続く中、彼女は六畳間で首をくくった。

鈴子は何も知らず、春子の家へと遊びに行った。扉に手をかけると、唸り声が聞こえた。扉を開く。ロープがきしむ音がよく耳に入った。春子は居ない。風呂場をのぞくと、幼い男の子がブクブクと音を立て、溺れていた。急いで引っ張り上げると、

「くつきも。」

それをぶつぶつとつぶやいた。鈴子は何かを感じて、六畳間に戻った。首をくくった春子がいた。電灯にロープをひっかけ、ぷらーんぷらーんと揺れている。内臓がむき出しだった。腐った匂い。ぽとぽとと今も中身が零れ落ちる。

鈴子は部屋を出た。何も見ていないことにした。しばらくすると、風のうわさで春子の家族が、行方不明届を出したことを聞いた。

鈴子のスマホが時々鳴る。春子の名前が画面に表示される。鈴子はスマホに枕をかぶせ、お茶を飲んだ。出てはならない。暗黙の認識。

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― 新着の感想 ―
削り込まれた文章と奇妙な味わいの話でした。 結局「くつきも。」とはどういう意味なのですか? それはそうと、縊死したあと『内臓がむき出しだった。』とありますが、医学的見地から鑑みてありえる事例なのでし…
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