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短編詩集

待ち合わせ【冬の詩企画】

作者: 若松ユウ

赤と緑のリボン

ソリを引くトナカイ

電飾が巻かれたモミの木


華やぐ街に

ひとりのわたし

カレは、まだ来ない

 

モコモコの耳当て

フェイクファーの手袋

イニシャル入りのマフラー


華やぐ街に

ひとりのわたし

カレは、まだ来ない


降り出す粉雪

流れ出すラブソング

輝き出すいくつもの星々


華やぐ街に

ひとりのわたし

カレは、まだ来ない


春は桜の下で

夏は海辺の小屋で

秋は紅葉狩りの山麓で


いつも同じスタート

いつもカレと待ち合わせ

いつも、わたしは待ちぼうけ


あと五分だけ

あと三分で帰ろう

あと、一分だけ待とう


諦めて歩きはじめたら

両目を覆う冷たい両手と

聞き慣れたハスキーボイス


ふりかえらずとも

それがカレだとわかる

だから、わたしは微笑んだ


華やぐ街で

わたしとカレの

冬の長い夜が始まる

本作は「冬の詩企画」参加作品です。

企画の概要については下記URLをご覧ください。

https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2157614/(志茂塚ゆり活動報告)

なお、本作は下記サイトに転載します。

http://huyunosi.seesaa.net/(冬の詩企画@小説家になろう:seesaablog)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 無闇に漢字を使わないところ [一言] 待っている時間も十分長かったはずなのに それでも長い夜一緒だとする 終わり方が好きでした。 ヒロインの若さを感じる 表記の仕方も味があります …
[良い点] クリスマス、彼を待つ彼女の切ない気持ちがリアルに表現されていると思います。 でも、ハピエンで良かったです! 春夏秋冬、この二人にはお付き合いの歴史があるのですね。 でも、初めて?の冬。二人…
[良い点] 可愛らしいですね。 一人で待っているときの気持ちの動きがとても素直に現わされてるなぁ、と思いました。
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