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週末は、異世界行って金稼ぎ  作者: 浅野 
海外旅行と淡い恋
73/88

うちからいっぽもでないひと

「おい、一茶、ベン、来い!」


 いつの間にか作務衣に着替えたカブ氏に呼ばれ、私と一茶氏はカブ氏の待つ女神像の前へと赴きました。


「一茶。あれやるぞ。せっかくベンが仲間になったことだしな」


「うん、まあいい機会だね。ベン、よろしく」


「は、はあ」


 ここで少し自己紹介。



ベン(旧半沢祐樹)  Lv12

ジョブ  自宅警備員

筋力   1

知覚   1

耐久   1

カリスマ 1

知性   5

敏捷   1

運    1

魔力   18


スキル

内弁慶      初級

明るい通販生活  初級



スロット 0/3




『自宅警備員』

補正 魔力、知性以外のステータス1/10

ジョブスキル

内弁慶

明るい通販生活うちからいっぽもでないひと


取得条件 レアジョブ



 スキルの『内弁慶』は生活圏の中でならステータス5倍になるというもの。ちなみに私の生活圏は女神像から半径5メートル(!)となっております。

 もうひとつのスキル、『明るい通販生活』はアイテム、スキル取得、ワールドカスタマイズに限らず、女神像を使ってポイントを使うとそのうちの10パーセントをポイントバックされる能力。


 内弁慶はともかく明るい通販生活はそれなりに有用なスキルだと自負しております。

 事実、これは以前所属していたクラン『3B』でも使われておりましたからな。



「それではカブ氏、なにか欲しいものがあるのですな?」


「ああ。さっそく役に立ってもらうぞ、ほら」


 そう言ってカブ氏は私にポイントを譲渡しました。


 え~っと、丸が1個2個、3個、4個……。


 ……5000万。。。


「え? は?! えぇ? はあ!?!?」


「驚きすぎだろ」


「え? え? 5000万? バグとかじゃなくて? なに? なにが? なんで!?」


「とりあえず落ち着け。口調が変わってるぞ」


「いや、おかしいだろ! 前のところだと4か月かけて全員で50万も貯まってなかったぞ! なんだよ、え? 100倍? ありえね~だろ!」


「だから落ち着けって」


 考えてみればこのクラン、なにかおかしかったんだよな、初めから。


 みんなレベルはそれほどでもないけどやたら強かったり、ワールドカスタマイズで作る1個100万単位の施設が幾つもあったり。


「……失敬、取り乱しました」


「大丈夫か? 帰ってこれたか?」


「大丈夫です。帰ってきました」


 私は震える右手を押さえました。


「ちなみに、どうやってこんなにポイントを荒稼ぎしたか聞いても?」


「敵をぶっ殺しまくった」


「まあ、間違いではないけど。ちなみにもう修正入ってるから同じことはできないよ」


 それは残念。私もポイント荒稼ぎしたかったのですが。


「それで、どれを所望で?」


「アイテムボックスだ」


「……それを取りますか」


 アイテムボックスは亜空間にアイテムを収納できる便利道具です。


 ただ、ゲームと違って時間停止機能がないのと、ストレージ化されるわけではないので自分で整頓して入れなければいけないところが特徴でしょうか。

 ま、パンパンに詰めても重量が変わらないのはチートでしょう。

 ちなみに言うと『アイテムボックス小』が5000万ポイントで縦1メートル横1メートル高さ1メートルの1立方メートルの大きさ。

 『アイテムボックス中』が1億ポイントで3×3×3で27立方メートル、『アイテムボックス大』が2億ポイントで8×8×8で512立方メートルです。


「せっかくなら『アイテムボックス大』を取得すれば?」


「2億ポイント稼ぐのにどれくらい時間がかかるのかわからん。それに、今、官公庁からの突き上げがうるさくてなあ」


「官公庁?」


「ベンも仲間だから話しておくけど、僕たち、軍務省や文化省にマジックアイテムを提供することでゴールドの合法的取引をしているんだ」


「正確には脱法取引な。それに最近じゃ共同研究だかでアメリカに渡す分も用意しろとか言われてるし」


「……なにやらスケールの大きな話ですな。ちなみに今の話はSNSに上げても?」


「勘弁して。今のところ先駆者優遇で利益を上げてるから他のクランが同じことを始めたら取り分が減る」


 むう、それは残念。


「とにかく、ベン、やってくれ」


「かしこまりました」


 私は『アイテムボックス小』を取得しました。

 すると、女神像の台座からビジネスバッグが飛び出してきました。


「これが、アイテムボックス小ですな」


 私はカブ氏に渡しました。


「そんじゃあ次はこのバッグに氷結石とか雷結石を入れて。ポイントバックで500万ほど残ってるよね」


 残念、さすがにネコババは見逃してもらえませんでした。


「それが終わったら残ったポイントはやるよ」


「……いいのですか? 数百万は残ると思いますが」


「かまわねえよ。その代りちゃんと武装しろよ。さすがにポイント交換するだけの役ってのはないからな」


「あ、それとこのバッグ詰め、毎週やってもらうことになるから」


 一茶氏のなにげないその一言で私の今後の方針は決まりました。


『人形師』


 サブジョブにこれを入れてスキル『人形操作』と『人形作成』を鍛えます。

 ええ、極論、単純労働が嫌だったので人形に代わりにやらせようと思ったのです。

 本当は式神を操る『陰陽師』やゴーレムを操る『錬金術師』がよかったのですが取得条件が得られませんでした。

 悲しいかな、ステータスオール1ではできることも限られております。


 こうして私『ベン』はヘブンズウルフに根を生やしていくのです。





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