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週末は、異世界行って金稼ぎ  作者: 浅野 
海外旅行と淡い恋
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海外へgo!

 予鈴がなり、1学期最後のホームルームが終わりを告げる。

 これで、今から夏休みだ。


 俺、相田藤次は鞄を手に取り、教室を出ようとした。


「相田君」


 声を掛けられた。


「おう、どうした?」


「これからクラスで打ち上げ行くんだけど一緒にどう?」


「断っただろ、それ」


「相田君って付き合い悪いよ。たまには義務くらいの気持ちで付き合ってよ。今回不参加なのって相田くんだけだよ?」


「俺だけ? 星名も参加するのか?」


 窓際の席で荷物を鞄に詰めている女を見た。

 キリっとしたツインテール。

 星名夕夏だ。

 こいつは学外でなにかのクラブチームに所属してるらしく放課後は速攻で帰宅する選択的ボッチってやつだ。


 まあ、俺も以前はバイト三昧だったし今は一茶と一緒に創生委員会の連中と行動している。

 ぶっちゃけ、俺も星名も活動の中心が学校じゃないんだよな。


「悪りいな。この後用事があって本当に無理なんだ。今度埋め合わせするからさ」


「用事って?」


 俺は少し考えて、口元を歪めた。ま、別に言ってもいいだろ。


「海外旅行、これから成田行って空の旅だ」


「「え、マジで!?」」


 今まで様子見だった周りの連中も寄ってくる。


「どこ? どこ行くの!?」

「東南アジアだ」

「お土産買ってきてよ!」

「安い菓子くらいなら買ってきてやるよ」

「ブランドバックは?」

「それは却下。自分で行った時に買え」

「妬ましい……。飛行機落ちればいいのに」

「おい、聞こえてっからな!」


 喧々囂々とする中、俺は教室を出た。


 まずは池袋の家に戻って学生服から着替えて、荷物を持つ。

 それから直通バスで一本。

 ぶっちゃけ、空港行きはバスが楽だ。

 電車より高く付くが、スーツケース持ち歩いて電車の乗り換えとかしないで済むし、慣れない道に迷わないで済むしな。


 そして空港に到着。蒸し暑い外からひんやりとした中に入る。

 なんか、空港っていいな。わくわくするのは俺だけじゃあるまい。


「お、カブ殿! 到着ですな!」


 声をかけてきたのは、救世主創生委員会の福留啓太だ。


「おう、福留。一茶は?」


「旅行保険の手続きに」


 ちなみに言うと、俺、16歳。福留は来年経済省に就職が決まってる21歳だ。

 こいつ、腰が低いせいかな~んか年上って気がしないんだよな。一茶も『くん』付けで呼んでるし。


「カブ殿、荷物を預けてきたらどうですかな?」


「ああ。そうするわ」


 荷物の預け口はすでに数人の列ができている。

 俺はスーツケースを転がし、素直に最後尾についた。

 と、その横を通り過ぎる見知った顔があった。


 180に届く長身にグラサンパンツスーツ。

 歳は40絡みだが加齢がまったくマイナスになっていない、そんな女性。


 上代貴美子。エトの通う超お嬢様学校の寮長だ。

 エトの送り迎え(エトはやたらとバイクに乗りたがる)を繰り返す内に顔見知りになり、挨拶を交わす関係になった仲だ。


「あれ、上代さん?」


「ああ。カブくんか」


「あんたも旅行? すごい偶然だね」


「実は、偶然じゃない。夜美くんから今回のことを聞いてね。私も久しぶりに見学したくなったんだ」


 ちなみに夜美はエトの本名。確か、苗字は江藤だったかな?

 しかし、あいつもけっこう口が軽いな。それだけこの人のことを信頼しているのかもしれないけど。


「そうか。それじゃあむこうの会場で会うかもな」


「会えるだろう。狭い会場だからな」




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