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週末は、異世界行って金稼ぎ  作者: 浅野 
クラン結成
59/88

レイドバトルでリクルート1(一茶)

 ルールが変わった。

 前回のアップデート(改変)からほとんど時間を置いていないことを考えると、


「まあ、俺たちのせいだよな」


 カブの言う通りだと思う。

 変更内容に『コンクエストモードの制限時間』が加えられたからだ。

 数時間以内(参加人数によって変わる)に防衛側の女神像破壊かどちらかの全滅による決着、ということになったため、以前のように長々と決着付けないでバカンスタイムというのは出来なくなったのだ。


 他にも細々とした変更があった。

 例えば階層深化のボーナスとしてクールタイムにプラス1時間されたこと。これで僕たちは階層レベル2なので通常3時間に1時間プラスしてクールタイム1回4時間となった。


 ポイント交換の最低ポイントが10から1になった。これによって僕たちがやっていた現実から折り紙を持ち込んでポイントに変える作戦の成果が10分の1、とてもしぶいものになってしまった。


 さらに、レイドバトルが参加自由になった。

 ダイゴに言わせると、


「これは助かる。僕みたいな生産職はいきなり前線に放り込まれたってただただ困るだけだったからね」


 とのこと。



 そして、僕、一茶こと工藤清士郎はレイドバトル参加のためにだだっ広い平原に立っていた。


「おう、一茶来たか」


 声を掛けてきたのは、頭にタオルを巻いて作業服姿にタクティカルベストを着た小柄な少年、カブ。

 カブの隣にいてユルフワな髪を後ろで束ねているお嬢様はエトちゃん。

 エトちゃんの隣にいる全長2メートルはある白銀の狼はのりこちゃん。

 のりこちゃんの背中に乗っているパジャマ姿の子供はナギサちゃん。

 ちなみにその肩に乗っているふよふよしているのがスライムの中村さん。


 今回はこのメンバーで参加することになった。


「しっかし派手なやつらが多いなあ」


 辺りを見渡すと、アメフトや剣道の防具やら中世騎士のプレートメイルやら雑多な格好をした連中が目立つ。

 彼らは彼らなりにこの異世界『ニューワールド』で生存していくために試行錯誤して選んだ格好なのだろう。


「ああいうの見ると、私たちってあまり防具に気を使ってませんよね。少しは考えたほうがいいのかな?」


「そうだなあ。だが、重い鎧着て空飛べなくなっても本末転倒だしなあ」


「あ、そうだ。エトちゃん、カブ。今日は空飛ぶの禁止ね」


「なんでだよ」


「観客が多いから。不特定多数に手の内晒すことはないだろ?」


 回りを見れば100人ほどの人だかり。今回は仕切る人間がいないのか雑多に動き回っている。

 いや、というより……。


「君たちはどこのクラン?」


 いきなり声をかけられた。


「ああ、ヘブンズウルフだ」


「そう。僕たちはボムハガーっていうんだけど」


「ボムハガー(爆弾抱えた奴)か。悪くないネーミングだな」


「そうだろ? ありがとう。ところで、今、僕たちメンバーを募集しているんだけど、どう?」


「悪いな。こっちはリクルートも解散の予定もねえよ」


「そっか。残念。それじゃあなんかあったらよろしく」


 そう言って男は去って行った。


「リクルート(新人募集)ね。考えてみると他プレイヤーと交流するのって怪しい掲示板かレイドバトルくらいだもんね」


「たしか8人以上だっけか、クラン作るの? そう考えると俺たちはナギサたちと速攻で合流できてついてたな」


「そーだぞ、カブは私にもっとかんしゃしろ」

 そーだぞ!

 ぶる、ぷるぷる!




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