表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
週末は、異世界行って金稼ぎ  作者: 浅野 
コンクエストでチート獲得!
39/88

飛行訓練

「カ~ブさん♪ 魔力回復しましたか?」


「おう、行くか?」


「はい!」


 最近の俺はエトと丘で飛行訓練をしている。

 実は、風魔法「フライ」で飛ぶこと事態は結構簡単にできるのだが、これ、1秒で魔力1使うような馬鹿魔力喰いなのだ。

 なので別の方法で飛べないか考えたのだが、そこで参考になったのが、例の変眉野郎、友澤守が使っていた「シールド」だ。

 これ、不可視だが形状は自在に変更できるし、一度出せばダメージ受けるまで出しっぱなしに出来る。しかも重量はゼロだ。


 一茶曰く「飛行と一言に言っても、色々あるよ。軽い気体で浮かぶ『気球タイプ』とかヘリコプターみたいな『ホバリングタイプ』とか」とのこと。

 んで、俺のやる「飛び方」は、ハンググライダー的な『滑空』型。

 実は以前から救世主創生委員会の連中と一緒に飛び方を研究していたのだ。

 あいつらに言わせると「ゾンビが蔓延したポストアポカリプスの世界では空を飛ぶのは安全かつ重要な移動手段ですぞ!」とのこと。


 イメージは片翼10メートルの板。それを平行に伸ばし丘から駆け出す。


「アップドラフト(上昇気流)」


 胃の浮く感覚と共に身体が地面から離れる。

 気圧に対抗するために水魔法の『水中呼吸』を使い、風が目に入るのを避けるために眼前にもシールドを展開。

 急上昇急降下に受けるGへの対処は土魔法の『装備重量軽減』で行う。


 そうそう、同時に複数の魔法を使うようになってから称号『マルチタスク』を手に入れた。複数のことを同時にやっても効率を落とさないようになる称号だ。

 交通事故の原因で「電話しながら運転してた」とかがあるが、複数のことを同時にやろうとすれば、一個一個の効率は落ちるもんだ。それが落ちないようになるってんならけっこう有用な称号だ。


「ここまでは順調」


 高度1000メートルまで気流に乗り上昇。翼を調整して方向を変える。

 ここまではできる。

 ただ飛ぶだけならなんとか出来る。

 問題はこの後だ。ちんたら飛んでるだけなら狙い撃ちの的になる。

 だから速度を上げようとするんだが、これがうまくいかない。


「がんばれがんばれ」

 がんばれがんばれ。

 ぶるぶるぶるぶるぷる。


「おまえらうるさい!」


 隣を飛んでいるのは、ナギサ。

 一緒に乗せてもらってるのりこ。

 そして身体の一部をぶん回してヘリコプターのように飛んでいる中村さん(すらいむ)だ。

 中村さん、無理してるのかむちゃくちゃ震えてるけど。


 翼シールドの形を流線形に変えて空気抵抗を減らす。

 これだけでもけっこう速度が増すが、さらに推進力を得るために前部のシールドを回転させる。

 が、突然のブレと共にシールドが破損する。


「うを!」


 そのまま落下、途中でエトが俺を抱きかかえてくれた。


「失敗しましたね」

「またしっぱい~」

 しっぱい~。

 ぷるぷるぶるぷるぶるる。


「おまえらうるさい!」


 中村さん、けっこう限界近いぞ。


 俺はエトに丘の上に下ろしてもらう。次いで、ガキ、犬、スライムも降り立つ。


 実は、飛行に関してはエトのほうが上手だったりする。最初は風魔法の「飛行」で飛んでいたのだが、だんだん俺の真似をするようになり、いつの間にか俺よりうまくなってた。

 うん、ハンカチ噛むほど悔しい。


「プロペラのイメージですよ」


 エトは柴犬サイズまで大きくなったのりこを抱きかかえてそんなことをのたまう。


「それがわからねえんだよ」


 俺は足元に甘えるようにすがり付いてくるスライムを蹴り飛ばした。が、スライムは俺にまとわりつき、肩に留まった。

 ちなみにこいつ、手のひらサイズから全長3メートルまで大きさを調整可能だ。一茶曰く「物理を舐めてる」とのこと。


「現実に帰ったら創生委員会にポンチ絵描かせてそれをそのまま形にするか」


「そんなんでいいんですか?」

「いいんか?」

 いいんか?

 ぷるりん♪


「いいんだよ。スイッチ押せば電気は流れる。アクセル踏めば車は走る。それでいいだろ?」


 ちなみに一茶にポンチ絵描けって言ったら断りやがった。


「無茶言わないでよ。航空力学って大学で専門に勉強することだよ。中途半端な知識じゃ無理」


 なんて舐めたこと言いやがった。


「そういえばナギサ。おまえ、ホームシックにならないのか?」


「ならん。ここには仲村さんものりこちゃんもいるからここのほうがいい」


 そう言ってのりこに抱き付くちびっ子。

 そんで俺の肩でぷるぷる揺れてる仲村さん。いや、可愛くないからおまえ、スライムだし。


「エトは? そろそろ帰りたいか?」


「ぜんぜん! むしろ今のほうがいいです♪」


「そうなの?」


 俺達の仲間、こんなのばっか。

 かく言う俺も、今の状態に不満があるわけじゃない。

 ジョブをマスターしてスキルを得るのって、目に見えて能力が上がってるのを実感できて面白いし。

 つってもいつまでもここにいるわけにはいかないからいつかは現実に戻るんだろうが、ぶっちゃけ戻るタイミングを逃してる感がある。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ