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俺の音楽ここにあります!  作者: 竹野きの
第2章 バンド作り
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野外活動!

その日家に帰ると、兄の部屋に直行した。

そう、俺が思いついた金策は……


『ストリートライブ!』


兄の部屋にアコギがあったのを思い出し、早速借りる交渉に入るが、いともあっさり貸してもらえた。

だが残念な事に、ケースがソフトケースのため、ケースに入れてもらうのは無理だ。


そこで、自分の部屋にある缶の入れ物を用意し準備が整った。



次の日、俺はひなとかなに声をかけ、駅前のストリートエリアに行く事にした。


「まーちゃん、ストリートライブとは考えたね! どの位入るんだろう?」


「だね、でも500円でも1000円でも足しになれば助かるんだけど」


実際、前の身体でしたときは、1日かけて500円から多くても3000円くらいだった。


ただ、こういうのはルックスがかなり(・・・)関係するはずだから、美少女となった今、結構いけるんじゃないかと思う。


栄の駅前、人はたくさんいるのでうまくいけばかなり良さそうだ。


早速、ギターを出して弾いてみよう。

ちょっとこれマイクいるんじゃない??


交通量と人の数。さらにはギター自体の出力の無さで半径10m位までしか届かなかった。


そんな状態でも、まさかのルックス効果!

10m範囲外までも人が集まり、チラシの配布とCDの販売も合わせてする事になった。


「君たち若いのに、上手いね! バンドやってるのか?」

「サイト見させていただきます!」

「CD下さい!」


など、沢山の人のおかげで、なんとたったの1時間で、CD代含めて、1万8000円も稼いでしまった。


「めっちゃ儲かるやん! 今日5万くらいいくんちゃうか?」

「ツアーが豪遊できるね!」

「機材が買える!」


と思っていたのだが……


「ねぇ、君たちここは路上ライブ禁止エリアだよ?」


警察官に注意されてしまった。


「次やってたら補導するからね?」


えっマジで?ダメだったの?

「あのー、あそこでやってる人は?」


「あれは申請されて許可してるエリアだよ。代表が申請して、出演者を管理してるんだ、君たちも彼らに接触してみたらどうかな?」


なんと路上のゲリラライブみたいなライブは、時間単位でスケジュールが組まれ、割り振られていた。


路上ライブの参加者に話し、主催者を紹介してもらったのだが、1回に管理費1500円だったのと、今月はスケジュールが埋まっているといわれてしまった。


臨時収入は大きかったのだが、コンスタントには期待できないのが少し残念だった。


ただ大きな通りでない、金山などの駅周辺には、フリーのストリートミュージシャンも多く、宣伝と数千円程度の稼ぎになった。


お金もそうだが、ストリートライブの写真は案外受けが良く、ブログでもよく見られた。


ストリートライブの人はスピーカーなどの機材を持ち込んでいる人もいて、かなは機材に興味があるようだ。


「なぁ、まーちゃん?」


「かな、どうしたの?」


「うちも、エフェクターを使える様になりたい」


「ベースエフェクト?」


「うん、ミックスの時、リクソンさんが2曲目はベースに歪みを入れたって言ってたから……」


「そうだね、あの曲はちょっとベースが歪んだ方が曲自体にベースが馴染みやすいと思う」


「あれを、ライブでもやりたいんやけど、まーちゃんが前に使ってたやつとか使われへん?」


「わたしのディストーション?あれはベースでは使わない方がいいかな。2万くらいあればおススメはあるけど、今は厳しいよね?」


「それが、うちはおとんのベースだったのを使ってて。 特に大きな物は買ってないから、機材が買えるんよ! うちも進化できるようにしたいなって……」


「そうなの? それだったら楽器屋さんに行ってみる?ベースは持って行った方がいいよ!」


「行きたい! まーちゃんにもちょっと音を聞いておいて欲しい!」


そうして次の日、弦やスティック等のツアーの準備も含め3人で楽器屋さんに行く事になった。


「かなはベースに歪みを入れたいんだよね?」


「うん、レコーディングでかけてた感じが出したいんよ」


「そしたらこのサンズアンプかな?あれは多分これのプリセットだったとおもう。もしくはこっちのMXRと比較してみてもいいと思う」


「これで歪むん?」


「イメージとしては歪んだ音を混ぜるかんじかな?ベースは役割的にもその方がいい、しかもこれならちょっとしたアンプヘッド的な役割もしてくれるよ!」


「そうなん? むっちゃ便利そうやん! ちょっと試してみるわ!」


そういうと、かなはサンズアンプから試奏を始める。


「あ、この歪みの感じかもしれん」

「おー、かな強者感がでてるよー!」


そうしてMXRも試す。


「歪みって言っても歪み方のザラザラ感が違うねんな。まーちゃん、どっちがいいかな?」


「うーん、かなはどっちがよかった? レコーディングに近いのはサンズアンプだけど、MXRの歪みもいいし、歪み以外でもEQの調整はMXRの方がわたしはいいと思う」


「うち、MXRの方がいいねんな」


「かながピンと来たならMXRがいいかも!

結局はかなの選択肢になるわけだから、かなが好きな歪み方の方が触っててもテンションあがるしね!」


あれ?でもこのdiって銀色だったっけ?


かなは早速購入し、その後のスタジオでもかなりわたし達の音になるのに貢献した。



3月に入りこれでツアーの準備がほとんど揃ってきた。あとは自主企画のイベントの準備かぁ、ちょっとヒロタカさんに任せ過ぎてる気もするから……


プルルルル……プルルルル


「すいません、まひるさんちょっと大変な事になっちゃいました……」


ヒロタカさんの焦った声が電話から響いた。



最後まで読んでいただきありがとうございます!

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