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俺の音楽ここにあります!  作者: 竹野きの
第1章 転生からの新しいスタート
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新たなスタート

2章始めました。

少し書きかたを変えてみています。

ブーンブーンブーン。


雅人からの着信だ。

珍しい、何かあったのだろうか??


俺は一瞬考えてから電話にでる。

「はーいもしもーし、珍しいね! どうしたの?」


雅人は神妙な声で話しだした。

「まひる? あのさ……今パソコン見れる?」


「見れるけど、どうしたの??」


「ちょっと"ハンバーガーパーティ"でググッてみてくれ!」ちょっと急いでいる感じだ。


「うん、わかった」

俺はグーグルで検索をする。


それにしてもなんだろうか?

ホームページなんかはまだ作ってない。もしかして雅人が作ったのかな?


検索をかけると、すぐにわかった。

一番上に俺たちのYouTubeの動画が出てきたのだ。


「あー、これ文化祭の動画?UPされたんだね!」


「そうなんだけど、アクセス数が2万超えてるんだ!」


「ほんとだ!」


「だろ? これは何かあるかもな!」


数日で2万、かなりいいかもしれない。

俺は音源と、動画をはやく作った方がいいなと思った。


以前、ひなちゃんがライブハウスに声をかけてくれていて、文化祭の後学生イベントに出演する話が出ていた。


俺はすかさず訊いてみる。

「雅人、これってだれが上げてるかわかる?」


「演劇部の奴だよ! なんで?」


「動画のコメントで宣伝してもらえないかなって思って」


「そうだな、そしたら俺も一緒にいくわ」

明日一緒に話してくれる事になった。





翌日、俺たちは演劇部の奴を訪ねた。

告知の件はあっさり了承してもらえ、日程が決まったら教えてくれとのことだ。


その後、ライブの件でひなに話をした。

以前話が出ていたライブハウスに連絡を入れてもらうためだ。


電話で確認が取れたみたいで、早速今日の放課後行くことになった。


ひな曰く、チケットノルマは10枚。

学生対象なだけあって良心的なノルマだ。


「10枚なら、最悪呼べなくても出し合える金額だからいいと思う」

雅人がつぶやく。


「そうだね、校内、動画で宣伝してもらってどのくらい呼べるか、試してみようよ!」


かなちゃんもにっこり笑って、

「うち、最近結構声かけられるから、ええとおもうわ」


「そしたら、放課後OKを伝えてくるのと、詳細をもらってくるね!」ひなちゃんが任せなさいと言ったポーズでそう言った。





そして放課後、俺もひなについていくことになった。


俺は当たり前なのだが、ライブハウスのブッキングマネージャーと話すのが慣れているからだ。

ひなに案内されたライブハウスについた俺は驚いた。


ここかよ……。


収容人数200名ほど、"ムンド"というライブハウスは、転生前のバンドで出演した事のあるライブハウスだった。


薄暗い階段を降りて、防音の扉を開けると、

誰もいない広いフロアが広がっていた。



「ひろーい! ライブハウスって初めて来たよー」ひなはテンションが上がっている。



フロアに入りしばらくすると。

ブッキングマネージャーが出てきた。


「あっ田中さん……」

俺は思わず声にだしてしまう。


「ごめん、ごめん、きづかなくて、ブッキングマネージャーの田中です。あれ? 名前知ってた? 君会ったことあったかい?」


「おかしいなぁ、僕が君たちみたいな可愛い女の子を忘れる筈はないんだけどなー、ハハハ」


俺はすかさずごまかした。


気さくな田中さんは、東京でもライブハウスを持っていて、何度もお世話になった事のある人だ。


「早速なんですが……」

ひなは田中さんに、学生イベントの話しをした。


田中さんは、軽いかんじのまま、

「学生さんのブッキングは問題無いよ! ただ初めてだから、出演の順番は一番最初になっちゃうけどいいかな??」


正直俺としても問題はない。

なぜなら、他のバンドのファンも見てくれる可能性が上がるからだ。


「はい…」

俺たちは、問題ない事を伝え、出演用のシートを記入して田中さんに渡す。


「ふむふむ中学2年生か……オッケー! そしたらまた、チケットが出来たらこの書いている番号に連絡するから!」


そういうと、あっさりと出演日程が決まり、俺たちはライブハウスを後にした。


外に出るとひなは大きく伸びをした。

「あー、緊張したー。まーちゃん来てくれてよかったよ!」


「緊張してたの?」


「うん、何話せばいいかわからなかったし!」


そうか、まぁ1人で来てても田中さんが優しく教えてくれたのだろうが……ひなが助かったなら良かった。





それから俺たちはライブに向けて動きだした。


俺たちはまず、集客する為の相談をする事にした。

放課後、4人はバンド名の由来にもなったマクドナルドに集まっていた。


「早速だけどさ、私は後2曲追加で作ろうと思ってるんだ」


「まーちゃん曲作るのはやいからねー」

「うちは頑張って練習しなきゃ……」


「今ある3曲と、2曲で大体20分くらいになる予定で、練習の期間も考えたらギリギリかなーって」


雅人は、「そうだな、」と言って頷く。


「曲の構想は決まってるのか?」

「バラードよりを1曲と、勢いがある感じのを1曲作ろうかなって……」

「なるほどな、ちょっと休憩を入れられる感じにするんだな?」


「そう!今の曲数だと勢いで行く構成でもいいけど、とりあえずはわたし達の幅を見せたいからね!」

「オッケー! 俺は問題ないぜ。」

「うひも大丈夫! …もぐもぐ」


そしたらあとは宣伝かな……わたし等がライブするのを知ってもらわないと……。


ひなが手を上げて

「はい! メールアドレス作ったらどうかな?」


ホームページが無いからいいかも!

「それさ、動画とチラシに載せればいいんじゃねーか? "チケットやメッセージはコチラへ!" みたいにしてさ!」


いいねー!

「いひとおもふ ゴフッ…ゴッ」

かなちゃんがむせた。


そしたら明日から準備開始だ!

担当を割り振ってから学校での話で盛り上がり、その日は解散した。


次の日から俺たちはみんなで準備をした。





そして、あっという間に3週間がすぎ、学生イベントのライブの日になった。


「おはよー!」

「まーちゃん早いね!」

待ち合わせの15分前だったのだが、俺がついた時にみんな丁度来ていたようだった。


「お、みんな揃ったな、それじゃあ行くか!」

雅人が元気よく叫んだ。


そして"ムンド"に入ると今日対バンするバンドの人たちが機材の準備をしていた。


「おはようございます!本日対バンさせていただくハンバーガーパーティです!」

俺は習慣の如く挨拶した。


「よろしく〜」

「中学生かわいい〜」

「よろしくお願いしまーす!」


それぞれ返事が来た。

学生イベントだけあってみんな若いな、と思っていたら、かなが囁いてきた。


「ねぇねぇ、みんな高校生なんかな??大人っぽいとおもわへん?」


多分そうだと思うよ!


「マジかぁ、めっちゃヤバいやん!」

かなちゃんが雰囲気に飲まれている。


「やっぱり、上手いんかな?」

雅人までなんか弱気になっていた。


そして、本日のトリのバンド"スターリン"のリハーサルが始まった。


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