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俺の音楽ここにあります!  作者: 竹野きの
第1章 転生からの新しいスタート
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転生??入れ替わり??

ジリリリリリ……。


朝の耳障りな目覚ましの音で目が覚めた。

誰だよ、目覚ましなんてセットしたのは……。


いや、そもそも俺の部屋に目覚ましなんてあったのか??

いつもはアイホンのマリンバの音のはずだ。


俺は目を開けて見て驚いた、

何処だここは、ピンク色の可愛らしいふかふかの布団、こじんまりとした6畳程度の部屋、俺はよっぱらって誰かの家に来てしまったのだろうか??


この様子だと女の子の部屋だ……うれしい反面、犯罪とかではなければいいが……などと心配になった。



部屋の周りを見渡した感じだと、

いかにも中高生が使っていそうな部屋で、この部屋に今は自分以外はいないらしい。

ほかにも、自分の現在の状況を把握するためにとりあえず近くにあったスマホに手をのばした。


ん??綺麗だけど一つ古い型だな、一体誰のスマホだろう……それ以前に自分の手がおかしい、明らかに細すぎるのだ。よく見ると腕も……俺は焦り、急いで鏡を見ようとする。その時、年の近い女性の声がした。



「まひるー、おきてるのー??」



やばい、誰か来た、誰だ? そもそも声の主には見つかっても大丈夫なのかどうなのか……現時点では、状況がつかめないので、とりあえず布団を被って息をひそめた……。


ヤバいな……階段をのぼる音がどんどん近づいてくる、このままではこの部屋に来る。



ガチャ



自分のいる部屋のドアが開いて、誰かが入ってくる、多分だけど、さっきの声の女性だろう……。

そうこうしているうちに布団をめくられた。


「どうしたの?? いつもはすぐに降りてくるのに……」


おわ……ってない……しかもなかなか美人なお姉さんなんじゃないの??

あれ?? 俺を見ても普通の対応だ……ということは「まひる」とは俺のことか???

状況はいまいちわからないが、いったん状況を整理したいので仮病を使うことにした……。


とっさに俺は時間稼ぎをするために、

「今日はちょっと頭が痛くて……」

とアドリブで仮病をつかった。


そしたらちょっとため息をついたように、

「そうなの?そしたら今日はゆっくり休みなさい」


意外とその女性はすんなり部屋を出て行った。

そもそも俺は休まなければどこに行かないといけないのか……。


とりあえず現時点では、状況を把握する時間くらいはとれたようだ。


まず、俺は確実に別の体になっている……。

なんせ俺は35歳のおっさんで手だけでもこんなに綺麗な肌はしていない、それにさっき出した声も高い。

なぜそうなったのかはさておき、もし入れ替わったのであれば確認のため、自分の体を探す必要がある。


仮病で時間ができた事を利用して、この「まひるちゃん」の状況調査をすることにした。


まず顔や体を見て、触って確かめてみる……細身の女の子のようだ……ムフフ。

この時点で確実に自分ではなくなっているのでとりあえず状況を確認するのが先だ。


次に部屋の中の鏡をみる……あれ!? 俺、結構美少女じゃないか。

そもそも俺はもともと美少女だったんじゃないだろうか?と思ってみたり……。


それから今後、この身体で、生活に必要であろう、年齢、職業、人間関係、持ち物を確認した。

バンドマンをしていたせいか困難な状況にはすぐに適応できる自信があった、こうなってしまったものは悩んでいても始まらない、とりあえず適応してから考えることにした。


財布の保険証などから年は14歳中学2年生らしい。

名前は木下日向(きのしたまひる)と呼ぶようだ。ちょっとキラキラネームか??


手元にあったさっきのスマホを開いてみる、パスワードか……1,1,2,4、とりあえずさっき保険証で確認した誕生日をいれてみたら案の定開いた。これは危険だ、パスワードを誕生日にするのはやめよう……。


スマホを開いてみるとLINEにメッセージがきている。今どきの中学生は早いな、とおもいながら色々と友達や学校等のクラスのグループが色々あったので、多分結構リア充してるのだろう。

色々なグループを見ていると、とくに仲の良い友達が2人"ひなちゃん""かなちゃん"がいるらしい。


3人の専用のグループが作ってあるので、ほぼ間違いないだろう……。


とりあえず明日からこの子の行っている中学校に通うことになりそうなので、

友達関係、中学校の場所、よく行ってそうな場所をラインなどから引っ張ってメモをした。


"ひなちゃん"よりグループラインでメッセージと、他にお昼に冷蔵庫のごはんの説明が、"ママ"というラインから飛んできていた。


ごはんついでに家の中も探検しておくか……。


2階建ての一軒家、高校生の兄がいる4人家族のようだ。

子供の部屋が2階という一般家庭ではありがちな構成だった。


この状況で、一番焦ったのは女の子のトイレ事情だ、とりあえず座ってみるが、どこから出てるんだ?等色々考えながらちょっと出所を観察したりはしてしまった……まひるちゃんゴメンなさい。


色々状況を探索しているうちに夜になり、一通り来ていたラインのメッセージ達は、まひるちゃんが送っていた他のメールを、真似しながら打ち返したりして、夕飯を迎えた。


「明日は学校いけそう?」

「大丈夫だよ」


等、家族の会話はそれっぽい内容や無難な話でまとめ、お風呂や着替えで中身のおっさんはテンションが上がり、その日は眠りについた。


(目覚めたらもとに戻ってるパターン……あるよな!!)


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