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俺の音楽ここにあります!  作者: 竹野きの
メジャーに向けて
123/185

軽音部のすすめ

入学して数日が過ぎ、クラスの子達と少し打ち解け始めた。


俺達は由美と六花を合わせてグループみたいになっていた。


「ねぇねぇまひまひ、今日仮入部行かないでっす?」


由美はなぜかジュンさんと同じあだ名で呼ぶ。さてはヒロタカさん家で呼んでるな?


「いいよ? 5人で行く?」

「じゃあ由美は六花に声かけときまっす!」


ところで六花も軽音に入るのだろうか?

どちらかといえば家で本読んでそうなタイプなんだけど……。


そんな中、ひなとかなは高校でブレイクした。"ハンパテ★"としてではなく、個人として……


「いやー、悪いなぁ! うちモッテモテやわ」

「あたしは話しかけられても、何しゃべったらいいかわからないよー」


あれ? 別にいいんだけど、俺はなんでモッテモテにならないんだろう? ポテンシャルはあるはずなんだけどなー。


「モテ子とモテなは今日仮入部いく?」

「もちろんいくで!」

「何? まーちゃん嫉妬? でも、まーちゃんも人気あるみたいだよ? 男子に当たりがキツいけどそれがいいって……」


ん? 当たりがキツい? そんなつもりは無いけどなぁ……。後半は聞かなかった事にしよう。


「そんな事は無いと思うんだけどなぁ」

「まあまあ、この人気を使って上手い事ライブにきてくれへんかなー?」


そういったかなが頼もしく思えた。



♦︎



放課後5人で軽音部のある第2音楽室に来た。

部員は7名の先輩達が居る。


「いらっしゃい! 部長の永田(ながた)です! 今年は可愛い女の子がこんなに早く5人も! 是非是非練習見て行ってよ!」


部員は男子3人女子4人そんなに多くは無いみたいだった。ギター3人、ドラムとベースが1人づつ、あとはトランペットとサックスか……。


バンドとしてはツインボーカルのスカスタイルになる訳か。


「良かったら部の備品の楽器があるから気軽に触ってね!」


「はい! ギター貸して欲しいでっす」

「お!? 経験者かい? 是非是非ひいちゃって!」


ここで、由美のギターが見れる? 部長はギターを持つと、得意げに弾く。文化祭やイベントにも出る様な軽音部、転生以来久し振りに頭によぎった。


普通だ……。


曲にはちゃんとなってミスもそんなに無い。軽音部ならしっかり弾けている方だろう。


ただ……今回ばかりは申し訳ない。


そう思っていると、由美はテレキャスターを手に取って弾き始めた。


そう、俺達の曲ファストファッション……の簡単バージョン。


「ちょ、その曲……」


「あはは……牧野さんだったっけ? 上手いね……」


部長は苦笑いを浮かべた。

「兄がインディーズバンドでギターやってて、結構練習したんでっす!」


そりゃその曲はスタートがタッピング。

初めて会った時のヒロタカさんくらい弾けるんじゃないか??


「もしかして5人仲良しって事は……みんなこれくらい弾ける感じなんですか?」


部長はもう敬語になっていた。


「いやいや! まひるさん達はこんなレベルじゃないでっす! 由美はまだまだへっぽこでっす!」


頼む、俺に振らないでくれ……


「あ、そうなんだー。 うん、軽音部のレベルが上がって嬉しいよ……あはは」


「すごーい! 木下さん弾いてみて!」

サックスの田中先輩だ。試奏を聞いていたけど、多分中学校でも吹奏楽とかしていたんだろう。


まぁ、隠しても仕方ない。

俺は色々弾いて見せると、部長は最初小さくなっていたが徐々に憧れの目になる。


「木下さん、俺にギターを教えて下さい!」

「え、あ、いいですけど……?」


こうして、不思議な感じで軽音部の先輩達とうちとけ、俺達は入部を決めた。


なんか、音楽室で弾くのって新鮮でいいな。

学校でギターなんて、転生前も文化祭くらいしかなかったから俺は内心ワクワクした。



♦︎



帰り道、俺は教室に1人で鞄を取りに戻る。

ついついテンションを上げて忘れてしまった。


教室に戻ると、他のクラスの男子含め3人が話している。俺は気にせずバッグを取ると何故か囲まれてしまった。

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