私の旦那様!
現在仕事を終えて家でまったりとしております。
リアナも学校から帰って来たので後は夫の帰りを待つだけだ。
ここで私の旦那様の紹介と、今に至るまでの経緯を軽く紹介しよう!
夫の名前はユリウス=シッザード。私はユーリって呼んでいる。
容姿は、派手でもない穏やかな金髪に精悍な顔つき、まあめっちゃイケメンです。
王国騎士っていう国を守る騎士をしていて、ユーリは26歳で王国騎士団3番隊隊長を任された若手のエース。
そんなユーリと私だけどロマンチックな出会いなどは特になく、幼馴染で小さい頃からよく遊んでいた。
そして、もちろん最初っから好きなわけでもなく、まだ私が自分のことを「俺」って言ってたころはただの男同士の友達のような感覚だった。
その感覚が変わり始めたのは「俺」から「私」に変わった時。
その頃からユーリの装いがなんだかよそよそしくなり、やっぱり男と女なんだということを強く意識させられて落ち込んだのを覚えている。
この時点ではまだ、女として男に恋をするなんて不可能だと思っていたからだ。
しかし、そんな私に大きな転機が訪れた。
あれは15歳のとき、詳しくいうと長くなるので省くけど、私が不慮の事故にあってそれをユーリが助けてくれたのだ。
この頃からユーリのことを意識し始めたが、ありえないことだと自分の中でその想いを打ち消してきた。
けど、日に日に増してゆく想いに抗うことなどできなかった。
ここでようやく私は自分の内に秘めたユーリへの恋心を認めた。
そこからはそんなに長くない。
いつこの想いを打ち明けようか悩んでいたらユーリの方から告白してきた。
10年以上も前のことだけど今のことのように鮮明に思い出せる。
ずっと前から好きだった、なんて言われたんだよ?
言葉の意味を理解するのに少々時間を要したけど理解したら一瞬で涙腺が崩壊した。
そうして晴れて恋人同士になり、学校を卒業した2年後、私たちが18歳の時にプロポーズされた。その時も一瞬で涙腺が崩壊したよ。
それから私の両親に結婚報告をしたときの反応はすごかった。
お母さんは泣きじゃくってあのティアが、あのティアが、と壊れたように連呼し、お父さんは黙って剣を磨き始めた。横で私の手を握るユーリの手は震えてた。
そのあとは19歳で妊娠、長女リアナを出産し、その2年後にルークとセレナを出産して今に至る、と……。
おっと、そうして語っている内にもう直ぐユーリが帰ってくる時間になっちゃった。
「ただいまー」
ほら来た。
「おかえりパパー!」
パパっ子のリアナがすぐさま飛びつく。
「おーよしよし、いい子にしてたか?」
「うん! 」
「おかえり父ちゃん!」「おかえり……パパ」
やっぱり家族っていーなー。
この光景を見るだけで心が温まる。
「おかえりなさい、ユーリ」
「ただいま、ティア」
ユーリはそう言った後にいつも額にキスをしてくれる。
友達からはいつまでも新婚気分が抜け出せてないねって笑われたけど、私はいつまでもこのままでいたいな。
「今日の晩御飯は何かな?」
「あなたが好きなオーク肉の唐揚げよ」
「お、それは楽しみだ」
そうして今日も幸せな日々は過ぎてゆく。
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