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第四話

第四話


フェイスが、祖龍神帝を追いかけて行ったことにより、ラーズセンドでは大混乱が起こっていた。

まず、軍部の大将会議や、全世界管理神連合の理事会、及び議会、

全管理神集会が緊急で行われた。

それにより、仮ではあるが最高位の神となっていた者が居なくなり、

更にはその神が向かった世界のバランスが揺らぐかもしれないと言う大問題が明るみになり、

ラーズセンド全土で大混乱が起こっていたのだった。

更には、丁度この日にラーズセンド政府の内閣建て直しが図られていたことも、更に混乱に拍車をかけた。

最終的には、この混乱を静めるために、全世界でほぼ絶対的な影響力と権力を持つ八帝神会議と、

その次席の四高神会議が合同で開かれるまでになった。



--ラーズセンド 中央零区 帝賓館地下26階 八帝神専用会議室--


広さが90畳ほどもあるこの広く少し薄暗い会議室に、祖龍神帝(天雷帝)とそれに同行している焔風帝と雷帝以外の五人の八帝神と四人の四高神が揃っていた。

「最初に断っておくが、雷帝不在のため俺、水雹帝が議長を勤める。異論は認めない。…では、会議を始めるにあたって説明しておきことがひとつある。現在、天雷帝が不在のため、雷帝がその業務を行っていたが彼女はそれを放棄し、干渉が禁止されている、天雷帝らの元に向かったと思われる。」"水雹帝"ホルカディア・イル・バースがそう言うなり、周りからは驚きの声が上がった。

「それはやはり本当なのですね?」

こう言ったのは、"炎帝"白鞘 由佳里だ

「ええ、本当よ。確かに私たちの目の前で天雷帝の元に向かうことを仄めかして、異世界転移術を行使し、消えたわ…」

それに答えるは、"氷帝"ホルカディア・イル・ラルト

「…私たちとは?」

尋ねたのは、"霊帝"霊法院 亰枷だ

「私と、水雹帝よ。書類に印を押しているときに起きたの」と氷帝

「…二人も八神帝の方がいたと言うのに、止められなかったのですかな?」

それに対しこう非難するのは、"時空帝"ラスナムス・ユラルテ・タルディアート・ベネディクトだ

「無駄だな、一瞬で術を使かった。いくら我々でも、あれは止めることはできない。」こう言ったのは、水雹帝だ

八神帝の五人はこう普通に会話をしているが、四高神はたまったものではない。

"東神"ソナカムア・ロイド・カムートは冷や汗を流して、

"西神"ガンテンドルフ・リルフォートと"南神"九頭龍 宗津は思案顔で居心地悪そうにして、

"北神"アスキューム・フィル・トルドチィス・ヤエキルフは感慨深そうにして、

それぞれ四人は四者四様のよそおいを見せて豪奢な椅子に座っていた。


「取り敢えず、今回は言い争うことが目的じゃあない。雷帝を連れ戻すために、時間を止めて天雷帝らがいる第4607世界に侵入することを許可するか。もし、許可すると言うなら、誰が向かうかを決めることだ」

議論が泥沼化するのを避けるため、水雹帝はこう言った


すると、霊帝が

「…そうですわね…。取り敢えずは、言い争いはやめて決議を早く行いましょう。事態は逼迫していますから。まず、私は侵入には賛成です。」と言うのを皮切りに、

「…確かにそうだな、無駄な争いは避けようか。…我は向かうのに賛成だ」

「そうですね。私も賛成です」

「私も賛成よ」

と意見を表明し決議は一気に進んだ。

因みに、上から時空帝、炎帝、氷帝でぬある。

「俺も賛成だが…四高神たちはどうだ?」

水雹帝が尋ねると、

東神、南神は「「わ、私は賛成です!」」

北神は「まぁ、いいんじゃないの?」

西神は「…賛成だ」

とそれぞれ意見を言った。


「では、全会一致で第4706世界に侵入することを許可することに決定する。では、次は誰をむかわすかだが…」

水雹帝はそこまで言うと、言葉を濁した…

何故なら、フェイスは深く考えずに行動する節があるが、それでも雷帝であるため実力はお墨付きである。

簡単にはいかないのだ。

「では、陸軍と統括軍の最高大将を引き連れて私が行きます。夫のことも心配ですから」

炎帝がこう言うなり、時空帝が反対の意を表した。

「…それは駄目だ!それでは実力に差がありすぎる。せめて我か水雹帝かがそれに同行しなくては…」

「確かにそれは言えているな。じゃあ、時空帝が同行してくれ。異論はあるか?皆?」

水雹帝がこう言ったことに他の八人は異論はなかった。

「では、我々たちは直ぐに大将たちを収集して向かうとします」

「まぁ頑張ってくれ」

時空帝の言葉に水雹帝がこう返すと同時に時空帝と炎帝は消えた。

「じゃあ、閉会だ。では、解散」

水雹帝が言うとその場にいた七人が忽然と消えた。そう、15年前の時と同じように…





--伯竜中学校、中庭--


「…あのー、すみません。貴方は誰ですか?」

「え……」


こう言ったきり、彼女はフリーズしてしまっていた。…因みに、俺もフリーズしている。胸に当たる二つの感触を堪能しながら。


「…おい、お前ら動けよちょっとは。」

劉輔(外野)が何か言っているが無視する。今の俺にはこの至福の感触は手放せない。もっと楽しみたいんだ、放っておいてくれ。


俺の切なる願いが通じたのか、劉輔は何も言わなくなった。


暫くは、抱き合っている俺と美女は全く動かず劉輔だけが苦笑しながら立っているという奇妙な光景があった。





人物紹介作りました。

ネタバレを含みますので、注意して下さい。

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