第九十七話 償い
すみません、忙しくて(T_T)
明日からは定時に戻したいです(T_T)
ドゴン!
「すまなかった。エリ」
僕はその場に即座に土下座する。額を床に押し付けた本気のやつだ。勢い余って床に頭突きしてしまったのはご愛嬌だ。エリにしばかれたら、僕は下手したら命を失う。格好悪いかもしれないけど、生き残るためなら僕は土下座くらい喜んでする。
「エリツーは僕の精霊だ。だからエリツーの不始末は僕の不始末だ。すまなかった。僕が出来る事ならなんでもする。だから許してくれ」
「もう、何やってるのよハルト。さっきはおきにの服が破けたから、ちょっとイラっとしてただけで、全く気にしてないわよ」
ん、さっきとは打って変わって明るい声。もしかしてエリ、全く怒ってなきのか?
「ハルト、頭を上げて。けど、なんでもするっていうなら、ちょっとしたお願いがあるわ」
うん、どうやら機嫌を直してくれたらしい。なんでもするっていうのが効いたみたいだな。まあエリだから大した願いはしないだろう。さすがに首切って死んでくれとか切腹してくれとか剣呑な事は言わないだろう。僕らにはスライム島から一緒に脱出したっていう絆があるはずだ。僕は頭を上げ少しドキドキしながら口を開く。
「お願いって何? 僕が出来る事ならなんでもするよ」
「そう、じゃあ、じゃあ、あたしと今度デートして」
ん、デート? デートって何かの隠語だろうか? 例えば2人っきりで殴り合うとか、2人っきりで魔物を倒しまくるとか?
「そのデートって何するの? レベル5の僕が出来る事なら問題ないよ」
「何言ってるのよ。デートにレベルなんか関係ないわ。そうね、あたし、デートとかした事無いからハルトに何するか決めて欲しいなー」
「私は、図書館に行ったあと、カフェにでいっかなー」
「肉料理と魚料理の美味しいのを食べたあと、景色がいいカフェにでも行きたいですねー」
アイとモモの趣味がよく分かるなー。けど、なんで女の子ってカフェがすぎないんだろうか? カフェって不相応に食べ物や飲み物が高いし、お腹に溜まらない食べ物しかないし、しかも出てくるの遅いし、下手したらお酒も無かったりする。そんなんのどこがいいんだろうか?
「あんたたち、何言ってるのよ。あたしがオークナイトを倒して勝ち取ったご褒美よ。2人っきりで行くに決まってるじゃない。あんたらは2人でデートすればいいじゃない」
えっ、まじか、エリと2人っきりなのか? しかも流れで僕が内容を考えないといけなさそうだ。失敗したら、多分口に出すのもおぞましいような痛い目に会いそうだ。うう、エリツーのお陰で……
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