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 第九十三話 か弱い

 うう、やっと書き上がりました。遅れてすみません。昨日、働き過ぎました(T_T)


「シャーーーーッ!」


 エリツーが天に手を突き上げる。勝利の雄叫びってやつか。獰猛な獣が猛ってるようにしか見えない。サブイボ出てる。


「シャーッじゃないでしょ」


 物陰からエリが出てくる。僕はビクンとする。化け物が増えた。恐怖2倍だ。


「エリさん、まだ隠れてた方がよろしかったんじゃないですか?」


 ダブルエリは心臓に悪すぎる。出来れば心の準備が出来るまでまだ隠れてて欲しかった。


「何カクカクしてるのよハルト。もうあいつ行っちゃったから大丈夫よ」


 いやー、僕の一般市民豆腐メンタルが大丈夫じゃないんですけど。


「それに、いきなりなんで敬語? あたしはハルトに怯えられる程凄くは無いわ。確かにドン引きするような戦いだったけど、あれはエリツー。あたしじゃないわ。あたしはか弱い女の子よ」


 か弱い女の子? オークのゴツい手を握り潰すのがか弱い女の子なんだろうか? エリの後ろにゴリラのオーラが見えるような。


「それに、エリツー、あたしはあんな野蛮な戦い方しないわよ。もっと可愛い壊し方するわよ」


 多分、根本的に間違ってると思う。『可愛い』と『壊す』という言葉は共存出来ないと思う。それに暗に、自分もストーンゴーレムは倒せるって言ってるよね。


「私はある程度ご主人様の心が分かります。ご主人様がイメージするエリ様の戦い方を模しただけです」


 うん、その通りだ。矢を刃で受け止め、爆炎をそよ風と言う。まさに魔神。しかもなんでも力押しでやる。脳筋魔神だ。こんな事を言ったらぶん殴られそうだ。けど、初めて会った時は普通のか弱い可憐な女の子だったのに、いつの間にこんなに強くなったんだろうか? 秘密の特訓でもしてたのか? 僕は強くなりたい。こんどそれとなく不自然じゃ無いように尋ねてみよう。


「ハルト、そんな目であたしを見てたの? ここの迷宮は初心者用で虚弱体質で弱ったオークしかいないからあたしが強いように見えるだけよ」


 虚弱体質で弱ったオーク? 筋骨隆々で生きが良いオークしか見てないんですけど。前のパーティーがオークを倒すのは見てたけど、それよりゴツい奴ばっかだったような……

 それよりヤバい。エリの声に少し苛立ちが混じってきてるような。


「けど、これで良かったんじゃないか? ほら、エリが化け物並みに強いって事をさっきのおっさんが言い回ってくれたら、エリ、襲われなくなるんじゃないか?」


「ちょっと、強いのはあたしじゃなくてエリツーよ。まあ、あたしが強いって勘違いされたら、襲撃は減るでしょうけど、無くならないわ」


 あれを見てエリに襲いかかってくる奴がまだ居るのか? ゴーレムのパンチを頭で受け止めるような化け物だぞ。さっきの箱の爆発は前のパーティーメンバーの魔道士ミレの必殺魔法、ファイヤーボール並みの威力だった。ファイヤーボールは中級、中級魔法では毛ほどの傷もつかず、オークと力比べしてその手を濁り潰すような生き物に襲いかかってくる人なんているのだろうか? 僕だったら絶対に近づかない。まあけど、敵だったら恐怖の対象だけど、エリは仲間だ。仲間って思って貰え続けるように努力しよう。炊事洗濯掃除運搬。僕の得意な雑用能力を全力で発揮しよう!


 読んでいただきありがとうございます。


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