第八十九話 ビキニアーマー
アップし損ねてました。m(_ _)m
「うわ、エグいですねー。こんなのエリでも着て歩けませんよ」
モモがキラキラした目でビキニアーマー? のブラジャーを広げている。
「何言ってんのよ。あんたじゃあるまいし、あたしはビーチやプールでしかそんなの着んわ。それより、なんでビキニアーマーなのよ、ハルト」
そりゃ、エリの下着姿が頭から離れなかったからだろう。けど、そんなの言えんし。
「ほら、ちゃんと言ったじゃない。いざというとき役立つ武具って」
うん、人が言った事と、考えてる事は違うって事だよな。
「エリ、それくらいにしときなよ。しょうがないじゃない」
なんと、アイが助け舟を。
「確かにいざというときに役立ちそうだけど、そんなの着てたらドン引きされるわね」
アイが言ってるいざというときってなんか違う気がする。
「はいはい、そこまでにしときなさい。これ、誰も着そうに無いわね。まあ、多分魔道具だから、売れば結構な額になるかもね」
「私にはちょっと小さそうですねー」
うん、モモが着たら凄い事になりそうだ。
「悔しいけど、私には少し大っきそうね。エリには丁度良さそうよ。あんた金色のもの好きでしょ。多分めっちゃ似合うわよ。どこに着て行っても注目の的よ」
アイ、少し大っきいじゃなくブカブカだよ。
「だから着ないって。それって晒し者って事でしょ。あたしは目立つのは嫌いじゃないけど、そういう悪目立ちは嫌よ。んー、詳細鑑定」
エリの目がまん丸になる。え、もしかして、これ、凄いのか?
「『魅惑のビキニアーマー』全ての能力値を30%アップさせる。炎熱耐性で日焼けを防止する。この水着が似合う体型を維持するため、どれだけ食べても太らなくなる。お腹を出して冷たいものを食べても大丈夫なように、なんでも食べられるようになり、どんなものを食べてもお腹を壊さない。脱臭除菌効果あり」
能力値30%アップ? それって破格じゃないのか? 一瞬、僕も装備したいと思ってしまう。けど、それは変態だ。背中にブラ紐が透けたりしたら、友達居なくなるだろう。あ、大丈夫だ。僕、友達居ないし、ここの3人しか……
そうだ。装備するにしても、別にブラジャーを胸につけなくても、頭に被るとか、腰に巻くとか、変態的じゃない装備方法があるんじゃないだろうか? 僕はどんな事をしてでも少しでも強くなりたい。
「少しくらいはみ出ても問題ないですよね」
「中に詰め物すればいいんだわ」
「あんたたち言ったじゃない。あたしに丁度いいって」
僕が悩む傍ら3人の少女たちはビキニアーマーの取り合いを初めていた。こりゃ、僕も欲しいって言えないなー。まあ、ビキニアーマーは女の子の装備だから当然だけど。
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