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 第八十八話 運


「ちょっと待ってよ。なんでみんな僕見るの? リアルラックが一番低いのは僕でしょ。仲間に追放されて1年も放置されたし、クジとか引いても滅多にしか一等当たんないし、当たるともう一個とかのお菓子も十個に一個くらいしか当たんないんだから。それに犬を見たら吠えられるし、赤ちゃんに近づいたらだいたい泣き出されるよ」


 そう、僕は運は良くない。なんか悪いものでも憑いてんじゃないかと思う程だ。けど、無言で3人は同時に首を横に振る。打ち合わせしたんじゃないかと思うくらいにシンクロしてる。3人とも口喧嘩ばっかしてるけど、実はかなりの仲良しさんなんじゃないだろうか?


「んー、ギフトボックスにハルトのスキルが絡むかは分かんないけど、ここはハルトが開けるべきだと思うわ」


「そうですね。私は最近、ひきは良くないですから。精霊もはずれっぽかったですし」


「私は最近、運が回って来た感あるけど、ハルトには敵わないわね。ハルトのお陰だから」


「2人も納得してくれたみたいだから、ハルト、ギフトボックス開けてね」


 エリが僕にギフトボックスを差し出す。笑顔だけど圧が凄い。エリが爆風をそよ風と言ったのを思い出す。もはや人の姿をした化け物にしか見えない。、多分、ここで僕が断ったら気分を害する事だろう。僕らの安全のためにやるしかないか……


「変なものが出て来てもガッカリしないでね」


 多分、どうでもいいものが出てくる。それかしょーもないものが。がっかりしないで欲しい。


「大丈夫、あたしは信じてるから」


 エリはニコリと微笑む。正直、エリの強さはドン引きするレベルだ。けど、やっぱ可愛い。何こんな可愛い女の子に怯えていたんだろうか? けど、エリが近い。吐息がかかるくらいの距離で箱を見つめている。モモもアイも近づいてくる。こんな可愛い女の子3人に囲まれて、まるでハーレムストーリーの主人公みたいだな。まあ、誰も僕には恋愛感情は無いだろうけど。

 けど、一緒に居られるだけで、もしかして僕は結構運がいいのかも? こりゃもしかしたらいいもの引くかも。エリは下を覗いてるので、その胸の膨らみが良く分かる。いかん、さっきの下着姿を思い出す。


「ハルト、開ける時にハルトが欲しいものを思い浮かべてね」


 エリが言ってる事もなんか耳を素通りする。それどころじゃない。早く箱を開けないと、この距離はおかしくなりそうだ。心臓が破裂してしまう。そうそう、欲しいものを思い浮かべないと。けど、思いつかない。ふんわりだけど口に出したら大丈夫だろう。


「いざという時に役立つ武具が欲しい!」


 僕は声を張って箱を開ける。開けると箱は軽く光って消えて、変わりに金属のような光沢の謎物体が手に残る。


「なにこれ? 下着?」


 エリとモモが謎物体を広げる。どうもパンツとブラジャーに見える。これってもしかしてビキニアーマー?


 やっちまった。ダメだった。なんか鎧系のものが欲しいと強く願ったのに、それよりエリの下着のインパクトの方が強かったみたいだ……


 読んでいただきありがとうございます。


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