第四十四話 初討伐 4 (???目線)
まだ追い着けませぬ(>_<) 風邪で寝込んでた分、仕事が押しとります(>_<)
「グゲゲゲゲゲッ!」
私の上でゴブリンが錆びた短剣を振り上げる。駄目だ……もう助からない。なんで、なんでこうなったの? 私の頭には今回の冒険の事がまるで走馬灯のように思い出される。
私の名前はアイ。学院に籍を置く魔道士だ。14歳にして2つの魔法を取得して学院の麒麟児とよばれている。私の魔法を実戦でも磐石にするために王都より難易度が低い討伐依頼が多い港町ポートカインにやって来た。そして、冒険者ギルドでパーティーメンバー募集の張り紙を眺めていた時に、一人の少年が話しかけて来た。
「やあ、僕の名前はアレク。もしかして君、パーティーメンバーを探してるのかい? 良かったら僕らと冒険しないかい?」
目をキラキラさせたイケメンがいた。長身にサラサラな金髪、碧眼に白い肌。一瞬ナンパかと思った。私は身だしなみにはあんまり気を払って無いのにもかかわらず、良くこの手の誘いを受ける。めんどくさい。けど、王都の冒険者とは違い、純粋な善意が感じられた。
「あたしたち、ちょうど魔法使い探してるのよ」
ツインテールの動きやすそうな服を来た武闘家っぽい少女。
「私、回復魔法使えます」
ボブカットの神官衣の女の子。最初のアレクは多分戦士。それに武闘家に神官。これで魔道士がいればかなりバランスがいいパーティーだ。私はなんて運がいいんだろう。パーティーに神官も魔道士もいる事は稀だ。まずは、両方の職業の冒険者が絶対的に少ない。魔道士は変わり者が多いから、団体行動に馴染みにくいともいわれてる。あと、神官をパーティーに迎えるためには、パーティーが清廉である必要があるから、これもハードルが高いらしい。
私は少し考えるふりをして、しばらく経ったらギルドのテーブルで、3人と楽しく語らっていた。
アレク、戦士少年は商人の三男坊で実家の口減らしで冒険者になったそうだ。武闘家少女、バーバラは幼い頃からお転婆で拳法道場で皆伝を貰って武者修行中。神官のメリーは自分の道を見つけるために旅してる。私も含め全員冒険者ランクはFランク。3人は今まで一緒に冒険してて、Fランクから受けられる討伐依頼は難易度が上がるからパーティーメンバーを増員しようとしてたそうだ。
アレクは勇者と呼ばれるほど強くなって、困った人を助けて、しかも裕福になって城のような家に住みたいって熱く語っていた。バーバラは大っきな自分の道場を開きたい。メリーもそれに便乗して王国で一番大っきな女神像を作りたいって言って、バーバラにもっと有意義なもの作りなさいよって突っ込まれていた。私にはそんな大っきな夢は無いけど、アレクはこれから見つければいいよって優しく微笑んでくれた。コーヒーを飲みながら、私はこれから始まる新しい冒険への期待に胸を膨らませていた。
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