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 第三十四話 密約 2 (エリ視点)


「モモの力は高いわ。正直、そこらのゴツい男でも裸足で逃げ出すほどよ」


 本当に、そんなに体が細いのに19は凄い。レベルも高いから、魔物をかなりの数殴り倒して生きてきたんだろう。野生児だわ。


「そうですかー。褒められるとなんか嬉しいですね」


「それで、本題だけど、ハルトは力がどれくらいだと思う?」


「そうですねー。私の剣を砕いたくらいだから、私より少し上。20とかなんじゃないですか?」


「あたしでも力20は越えてるわ。けど、あたしでもあんなに髪の毛でも抜くかのように薬草抜いたり出来ないわ」


「えっ、じゃ、もしかして25とか? でも、レベル5ってハルトはよく言ってますよね」


「そんな25くらいであたしが問題視しないわ。良く聞いて、その十倍の約250よ」


「またまたぁ。そんなに人間が力強くなれる訳ないじゃないですか。10倍の力を出すなら、10倍の筋肉が要るんじゃないですか? そしたらハルトの腕って私の足、いや腰くらいの太さになるんじゃないですか?」


 まあ、物理的に考えるとそうだ。けど、ハルトとあたしが口にしてたのは『神々の木の実(アンブロシア)』だ。あたしもかなり食べたけど体型は変わってない。謎の力が働いてるのだろう。むしろウエストが細くなったくらいだ。


「あたしがあなたをからかう必要があると思う? ハルトは力だけじゃなく全てのステータスが200越えてるわ」


「えええええーっ! まじっすか! と言う事は?」


「ハルトは間違いなくこの国で一番強いわ」


「まあ、それはおいおい確かめるとして、確かにハルトは強いですけど、本人は自分の事弱い弱い言ってますよね?」


「そうなのよ。レベル5なのにステータスは化け物だから、本人は自分はあまり強く無いって思ってるのよ」


「なんで教えてあげないんですか?」


「ハルトが強いって事が広まれば、絶対に私以外の王位継承者が動くと思うわ。私は王位には興味ないけど、王位が決まるまで私は安全じゃない。だからそれまでの間だけでもハルトにはそばに居て欲しいの。私を守って貰うために」


「それってハルトにとっては良い事なんでしょうか? エリはハルトを利用してるだけなんじゃないですか?」


「そうかもしれない。けどあたしにはそれしか方法が思いつかないの」


 モモは腕を組んで目を瞑って考え込む。


「まあ、エリとハルトの関係を私がとやかく言う筋合いは無いですね。けど、エリもハルトも良い人だと私は感じるから見ときます」


「ありがとう。それで、お願いだけど、あたしとモモで、戦いになったら出来るだけハルトを守るようにしたいの。ハルトを目立たせないためにね」


「けど、実際は守られてるのは私たちって訳ですね。まあ、エリが目立ちたく無いっていうのは分かりましたから、協力します。パーティーメンバーですからね」


 なんとかモモは説得出来た。仲間が増えたのは嬉しいけど、なんかモモも戦闘職寄りのような。


 読んでいただきありがとうございます。


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