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 第二百七話 バトルルート4

 五話より多くなりそうです。よろしくお願いします。


 ブブブグッ。ズズズズズッ。


 なんかが震えてる音。音が揺れる。多分これは生き物が発してる音だ。何かドラゴンがしてるのか?


 ズズズズッ。グビッ。ズズズズズッ。グビッ。


 何かを食べてるような音に聞こえない事も無い。なんかやーな感じがする。この煙の中で、僕が想像もつかない事が行われてる。そんな気がしてならない。


 少しずつ煙が小さく、薄くなってくる。小山のようなドラゴン、立ってる人影が見えてくる。どんどん煙が薄くなる。口から煙を垂らすように吐いてるドラゴン。エリもハグハグ言いながら鼻と口から煙を吐いている。何だ? 何が起こってるのか? 煙はドラゴンとエリの間で繋がってる。煙合戦? エリも煙を吐いて、ドラゴンの煙を相殺してるのか? いよいよ人間止めてるな。エリはメッチャ可愛いだけに、残念感がハンパない。


 いや、違う。そんな生優しいもんじゃない!


 エリはフゴフゴ言ってる。よく見るとエリの方に煙が流れてる。喉がグビグビ動いてる。


 食ってる。


 食ってやがる……


 エリはドラゴンが吐く腐った息をゴイゴイその腹に収めている。そう、確かエリの金色の下着、いや水着? どっちでもいいや。は、いっぱい食べられて、お腹を壊さないし太らないとかいう冗談みたいな効果があった。まあ、それはいい。けど、なにをどうして、ドラゴンのブレスを食ってやろうという考えに至ったのかが謎だ。なんかドラゴンの煙、下水のような悪臭を放ってるのに。

 思い出す。エリと初めて会った時を。目を閉じてる彼女は女神と見紛うばかりだった。のに……


 グジュグジュに腐ったような大地に、ドラゴンとエリが対峙してる。ドラゴンが必死っぽく吐く息をエリが顔色変えずに飲み込んでいく。恐ろしい。まるで地獄絵図だ。


「フゥオオーーッ。コプッ」


 あ、食べ終わった。エリは軽く口を押さえてる。


「はぁああああーーーっ!」


 エリは気合いを入れながら走り跳び上がりドラゴンに鋭い激しいアッパーカットのようなのを放つ。見事にドラゴンの顎を捉えて、ドラゴンは大きく仰け反り倒れる。ドラゴンはしばらくもがき、大きくビクンと跳ねて動かなくなる。もしかしてやったのか? 一撃で?


「ふぅ。ドリアンたくさん食べて良かったわ」


 エリはドラゴンに背を向け、髪を掻き上げながら歩いてくる。そうか、みんなあんなに必死にドリアンを食べてたのは、ドラゴンの腐食の息対策だったのか。けど、悪臭の質が違うような?


「ブレス食べるなんて、変態過ぎるでしょ」


 アイが適切なツッコミしてる。


「あーあ、いいとこエリにもってかれましたねー」


 モモはそう言ってるけど、あれがいいとこなのか?


 ビシッ! パキッ! ビキビキッ!


 何の音だ? ドラゴンの方から聞こえる。乾いた何かが割れるような音。例えるなら、セミの抜け殻を踏み潰した時のような、けど、それより少しウェットな音で、そう、エビやカニの殻を割ってる時の音をでっかくした感じだ。


 倒れたドラゴンがカクカクした動きで再び立ち上がる。


「え、なんで? HP全部削ったのに?」


「アンデッドね。ドラゴンゾンビ。厄介だわ」


「動かなくなるまで、やっつけるまでです」


 三人は、ドラゴンに向かって駆け出す。


 読んでいただきありがとうございます。


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