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 第二百六話 バトルルート3


「グゥオオオオオオオオオオオオオオオーーーーン!」


 竜が口から黒煙を吐く。それは地面に当たると床を舐めるかのように広がっていく。地面に当たったとこから同心円状に広がり、竜自身も飲み込んでいく。僕たちはその黒煙から逃げる。多分これはあれだ。腐食のブレス、装備や体をボロボロにするなんか少しエッチな効果を持ったやつだ。さすがに装備を失うのは嫌みたく、誰も突撃しない。エリくらいは行くんじゃないかと思ったけど、避難してる。まあ、エリがアレをくらったとしても、いつもの金ビキニになるだけだと思うけど。


 僕たちは避難して、ドラゴンとその回り一帯は黒い煙に包まれている。ある程度の時間で煙は空気に戻ってるみたいだけど、モクモクと新しいのが竜から出てきて一定の量が保たれててる。ドラゴンは何をしたいのか? こっちからは仕掛けにくいけど、ドラゴンもモクモクしてるだけだ。僕たちは煙から少し離れたとこで観察してる。


「時間、時間稼ぎね」


 アイが呟く。


「じゃ、みんなで突撃よ!」


 エリがらしい事を言う。そうだな、時間稼ぎしてるとするなら、多分さっきのエリたちのダメージが癒えるのを待ってるんだろう。グズグズしてるメリットは無い。


「ぼっ、僕も突撃する!」


「ダメよ、ハルトは。まだ早いわ。あたしたちに任せて」


 エリが僕に優しい笑顔を向ける。少しドキッとした。なんで、エリは頑なに僕を戦わせようとしないんだろうか? 確かに僕は弱い。けど、そんな僕にだって意地がある。


「何言ってるんですか? 突撃なんて嫌ですよ。この服気に入ってるんですから。それに、ハルトに見られたら恥ずかしいですから」


「何、恥ずかしがってんのよ。今さらでしょ。あんたがお風呂でどんなかハルトに言おうか?」


「エリ、止めてくださいよ。アイ、なんとかしてくださいよ」


「そうね。私も突撃は嫌! そんなに突撃したいんなら、アンタ一人でいけばいいわよ」


 ドンッ!


 うわ、えげつね。アイがエリに横から体当たりした。結構激しい音がして、エリは煙に飛び込んで行った。


「アイーーっ。覚えていなさいよーーーっ」


 声が結構遠くからする。アイ、容赦ないな。けど、エリは望み通り突撃出来たから良かったんじゃないか? まあ、金ビキニがあるから大丈夫だと思うけど。髪の毛や、ビキニに覆われてないとこはダメージを負うかもしれない。ちょっと不安になってきた。


 ブブブブブブブッ!


 なんか煙の中から、虫の羽音のような空気が震える音がする。けど、それだけだ。エリが動いてる物音がしない。


「エリー! 大丈夫かっ!」


「大丈夫よ! けど、エリーじゃなくてエリって呼んで」


 すぐに声がかえって来たけど、なんか息切れしたような声だ。


「負けない! 負けてたまるか!」


 エリの気合が聞こえて、ブブブブ音が更に大っきくなる。声がするから大丈夫だと思うけど。何してんだエリ?


 読んでいただきありがとうございます。


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