第二百話 ご褒美
着々と『最強の荷物持ち』の書籍化が進んでます。ヤバいです。ガチで。けど、まだ、オッケー出てないので、何も言えんす。見る度にうっとり幸せになります(^ー^)
蒲焼き祭りも終わり、僕とパンドラは新しいうなぎをだして焼いて食べた。さっきまであんなに蒲焼きに夢中だったエリとアイは見向きもしない。なんでだ? さっきのうなぎ肉は、今のよりでっかかった。やっぱり女の子はでっかいうなぎが好きって事か? なんか少し悲しい事実だ。口に出して確認したらエリに殴られそうだから言わないけど。
そして、島で最後のお風呂の準備をする。僕が浴槽を抱えて水場で水を汲んできて、エリとモモは薪を持ってきて、アイが燃やす。アイの使う着火の魔法は便利だ。湿気った薪でも瞬時に燃え上がる。着火と言うか火炎放射だ。けど、どんなに頼んでもその魔法をアイは教えてくれない。「ハルトにはマッチがあるからいらないでしょ」とはアイの言だ。魔法使い使いたいよ。ロマンがある。
最初に湧かしたお湯はパンドラがマジックボックスに収納して、また水を汲んできてお風呂を沸かす。パンドラが収納したのはシャワー用のお湯だ。ちょっとパンドラが羨ましい。パンドラは飛ぶシャワーになれるから、女の子たちの裸見放題だ。まあ、パンドラも女の子だしな。
そして、お風呂が沸き、エリが素晴らしい提案をしてくる。
「今日は最後だし、みんなで一緒に入りましょ。準備できたら呼ぶから来てね」
なんと、最後って言葉サイコーだ。「今日は最後だし、贅沢しよっか」「今日は最後だし、ちょっとだけならいっか」
なんかの本に書いてあった、女の子を説得する時の殺し言葉。「今日は最後だから、~しようよ」最後と言う言葉を使うと、結構お願い事を聞いてくれるらしい。さらに土下座まですると、だいたい押しに弱い女の子は、しょうがないなー、ってなるらしい。まあ土下座はせんけど。
どうも最後っていう言葉のしんみり感が僕に奇跡を起こしてくれたらしい。今まで何度か僕が入ってる時に水着で乱入された事はあるが、招待されたのは初めてだ。これは期待できるんじゃないか? お風呂は裸で入るものだよね。最後という感傷で、ハルトくらいならいっかーって解放的な感覚になってるかもしれない。特にモモ。僕が見たいのもモモ。とうとうあの化け物の姿を拝む事が出来るんじゃ? 僕はドキドキ、全身が心臓になったような鼓動と戦いながら、山裾の森で待つ。
「ハルトー、いいわよー」
おお、女神の声。どうでもいいけど、エリの声って通るよな。僕は既に全裸。そう言えば全裸待機って言葉あるけど、まさか自分がそれを実行する日がくるとは。一応タオルはもっている。さすがに隠さないとまずいだろう。けど、それは入る前でいい。
僕は全裸で山を駆け上る。エリたちが来る前にはよくやってたもんだ。
「ヒャッホー!」
人間嬉しさが天元突破したらなんか叫ぶものなんだな。サイコーだ。僕を女の子たちが待ってる。この一ヶ月、かいがいしく家事に勤しんだ甲斐があるってもんだ。
僕はタオルを頭の上で回しながら、風呂へと急ぐ。
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