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 第百九十五話 ゴールドエクスペリエンス (エリ視点)

 酷い雨ですね。皆様の身の安全を心からお祈りしております。


「トゥエンティウエポンズ!」


 あたしは新たな必殺技の名前を叫ぶ。賢さが上昇した事によるマルチタスク、それを上昇した器用さと力が加わり奇跡を起こす。


 あたしの体を覆い、触れあう事であたしとゴールドは完全にリンクする。そして、両手両足の指から伸びた20の武器がシーサーペントに襲いかかる。毎晩毎晩、みんなが寝静まった後、川縁で修行しまくった本邦初公開のあたしの必殺技だ!


「なんですかそれっ? キモ、キモ過ぎますよ!」


 なんかモモが言ってる。やっぱり、20の武器を扱うっていうのは、普通の人から見ると気持ち悪いものなのかもしれない。人は未知や想像を超えたものに対してそう思うものかもしれない。


 20の武器をかいくぐって、バナナを抱き締めた少女が近づいてくる。何故この激しい攻防をくぐり抜けられるの?


「ねぇ、ねぇ、ウェポンって武器の事よねー。もしかしてそれって武器のつもりなんですかぁ」


 痛いとこを突いてくる。


「ほら、良く見なさいよ。あれは剣、あれは斧、そして、あれは方天画戟よ」


 あたしは自慢の武器を説明する。アイは基本魔法使いだから武器に詳しく無いからしょうがない。


「あんた、目、大丈夫? 全部一緒じゃない。全部触手にしか見えんわ。しかも何アレ? アレが武器? ぶっさいくな獣がサーペントに噛みついてるわよ? なんなの? なんて言う武器なの? 言いなさいよ」


 あ、制御が甘い左足の小指から伸びた武器が猫ちゃんになってる。


「ね、猫?」


「どこが猫よ。どう見ても化け物よ。あんた、全世界の猫ちゃんに謝りなさい。その前にあんたの中じゃ猫も武器なの?」


「そうよ。猫ちゃんは武器よ。可愛いいって事は武器よ! って話しかけないでよ。これって集中するんだから」


 あ、武器が暴走しはじめた。


「うわ、キッモ、武器が食べてる。サーペントを美味しそうに食べてるわよ」


 あ、まじだ。ガジガジしてる。


「ぶっ、武器ってやっぱり肉食なのね」


「肉食なのねじゃないわよ。もっともっと集中して制御しなさいよ。モモツーが囓られてるわ!」


「ひゃあっ。欲張り過ぎたわ。変更よ

ナインティーンウェポンズ!」


 あたしは一つ武器を減らす。


「まだ制御出来てないわよ。猫、猫がモモに噛みついてるわよ」


「ほら、やっぱり猫ちゃんでしょ」


「猫っぽい化け物の間違いよ。その前に猫は武器じゃないわ!」


「言い直さなくてもいいじゃない。しょうがないわね。エイティーンウエポンズ!」


 なんか釈然としないけど、もう一個減らす。あ、頭がスッキリした。武器がスムーズに動く。


「なんとかなったみたいね。けど、あんたはまずはお絵かきの練習からね」


 なんか失礼な事をアイが言ってるけど。しょうがないじゃない。人間だから苦手な事の一つや二つあるわよ。やっぱりどだい足の小指で武器を操るって言うのはあたしにはまだ早かった。暇なときには足の小指のトレーニングしよう。


 読んでいただきありがとうございます。


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