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 第百八十六話 降臨?


 ゴーン!


 ゴーーン!


 ゴーーーーン!


 ゴーーーーーーーーン!


 ん、なんか鐘の音が長く?


 え、世界的から色が消える。白と黒と灰色しかない。


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!


 鐘の音は止まる事なく、けど小さく、強風の中みたいだ。船の揺れが止まってる。海を見ると波が固まってる。仲間たちの誰も動かない。

 モモは僕に手を向けて香ばしいポーズで口を開けている。髪なんかバサッとしてて、悪の大魔王か何かに魔法系の必殺技でも放ってるかのようだ。うん、なんて言うか、天使に断罪されてる気分を味わえる。

 エリは腕を組んでそっぽ向いて少し口を尖らせてる。頬がやや黒いので、カラーだったら赤くなってるのかもしれない。

 アイは自分の胸に手を当てて俯いて悲しそうな顔をしてる。大丈夫だって。ロリ貧乳は、ロリ巨乳と双璧を成す程人気が高いはずだ。その尊さは人々を癒すものだよ。

 パンドラは浮いてる。笑顔で浮いてる。悩みなんか無いんだろうな。

 てか、これ、何なんだ? 時が止まってるのか? それかもしかして僕は死んでしまったのか?


「人の子よ」


 背後から声! 二人! 男と女が同時に声を出してる。敵か? 僕は腰を落として構えながら振り返る。


「まさか、個人でこの御業を使う者が現れるとは」


 硬質なもの出来てそうな大きな玉座。そこにゆるっとした服を着た人が座っている。その前に金色の物体。装飾された二つの皿が棒に鎖で下がっていて、棒の真ん中から伸びた鎖が上に伸びている。天秤。物の重さを量るあれだ。左右の皿の上には何も無く釣り合った状態だ。

 その人物の顔を見てギョッとする。顔が二つある。右を見てる男性、左を見てる女性が後頭部でくっついてる。首は一つだ。男性は髭を生やしていて、女性は見目麗しい。けど、双方ともに彫りが深く濃い顔だ。エリの親戚? 妖怪? 妖怪なのか?


「誰だ?」


「この御業に関わりし者」


 二つの顔で同時に喋ってる。なんか怖いな。けど、座ったままだからすぐに襲いかかっては来ないだろう。


「私の名はヤヌス」


 なんか二人で喋るから聞き取りにくいなー。その名前を口に出してみる。


「アヌ……「シャーラップ」」


 僕の言葉に食い気味に女性の方が言葉を被せてくる。


「それ以上は言っちゃダメ。私たちの名前を聞いた時、結構みんなそれ考えるのよ。だけどみんな大人だし、セクハラになるから口には出さないのよ」


 何言ってんだ? そんなセクハラっぽいのなら名前変えろよ。なんか昔、人気の物語のヒロインの一人がそんな感じの名前で大丈夫なのかコレって思ったものだ。

 確かに口に出す前のに恥ずかしい名前してると思ったけど、お前たちの滑舌が悪いのが問題だろ。


 

「私はいにしえより在りし一柱(ひとはしら)


 ひとはしら? ひとはしらって確か。


「ひとはしらって、なんか昔、建物とか建てる時に人を一緒に埋めた的な鬼畜な風習の事?」


 また、食い気味に女性の方が話し始める。


「ちげーわ。要は私たちは神様だ。お約束なボケ連発しないで、大人しく聞いとけ!」


 神? 神なのか? 気さくな神様だなー。






 


 


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