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 第百八十五話 占い?


「ちょっとー。モモ落ち着きなさいよ。鑑定出来ないわ」


「え、怒って無いんですか?」


「もう、そんなしょうもない事で怒んないわよ。あんたたちが食い意地張ってるのは知ってるから」


 エリ、君も同じだと思うよ。

 モモがシュタッと甲板に降りてくる。


「うわ、くっさいですねー。やっぱ空がいいです」


「あんたも一緒に掃除するの。えい! 鑑定!」


 鑑定の前の『えい』って気合いはいるのだろうか? けど、なんか可愛い。


「スキル名『ホーリージャッジメント』。なんか強そうな名前ね。効能は、『岐路に立った時用いれば、神が(よみ)し結果へと導く』」


 エリは訳が分からないみたいだ。頭の上にクエスチョンマークが浮かびそうな表情だ。


「あんたさっきから、何変な言葉使ってるのよ。もしかしてそういうお年頃?」


 アイがエリに食いつく。


「ちゃうわよ。そう読めるからしょうがないじゃない」


 どうもエリの鑑定は文字が見えてるみたいだ。なんか仰々しい説明って事は仰々しい能力なんじゃないだろうか? アイが顎に手を当てて話し始める。


「けどさ、内容的に占いっぽいものなんじゃない? 岐路って分岐点って意味よね。要は悩んだ時に使えば、神様かなんかが相談にのってくれるんじゃない? それで、じゃ、私の悩みから相談していいかなー?」


「じゃ、どうすればいいか分かんないですけど、やってみますね。アイに効果を示せ! ホーリージャッジメント!」


 んー、何も起こんないね。


 カーーーン!


 なんか高い鐘のような音。


『残念ながら、アイの悩み、胸を大きくしたいは、この権能から外れてます。それは遺伝ですので諦めましょう』


 どこから聞こえてるか分からない声。なんか高くて小さくて震えている。


「遺伝? このくそスキル。何、私の悩みを公開してるのよ。ちょっと、あんたたちそんな目で見ない! 私は胸の事なんて全然悩んでなんか居ないんだから」


 アイ、自分でも何言ってるのか分かってなさそうだ。めっちゃ動揺してるな。


「中々、素晴らしいスキルですね。他人の悩みを解決してくれるって凄いです。さすが私のスキル」


「解決してないわ!」


 モモにアイがツッコむ。


「じゃ、次はエリですね」


「止めなさいよ。あたしには悩みなんて無いわ」


「いーえ。人間だれしも悩みがあるはずでーす。お姉さんに任せてください。ホーリージャッジメント!」


 カーーーン!


 また高い鐘の音。そうだ。これはのど自慢大会とかで、不合格の時の音だ。スキルに不合格って言われてるって事か?


『残念ながら、エリの悩み。もっとハルトと仲良くなりたいはこの権能から外れてます。この権能は、悩み相談じゃないです。大いなる転機で悩んだ時に使ってください。ちなみに、エリは血の気が多過ぎです。仲良くなりたい以前に、もっとおしとやかにしないと、ハルトがビビって逃げ出す事でしょう』


「えっ、何それ。あー、あたし。そんな事思ってないもん。ハルトとは仲いいし」


 仲いい? そうかなー? けど、凄い。僕がエリを恐れてる事を言い当てた。うん、エリには、もう少し、おしとやかになって欲しいものだ。


「うん、凄いわ。さすが私のスキル。じゃ、次はハルト行きますねー」


「いや、いいって、そんな公開処刑勘弁してよ」


「だめ、でーす。ホーリージャッジメント!」


 ゴーン! ゴーン! ゴーン!


 あれ、今度はどこからともなく重い鐘の音が? もしかして当たり?


 


 読んでいただきありがとうございます。


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