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 第百七十四話 中間報告アイ 前

 すみません。遅れました(>_<)


「やっぱりー、私はあと二週間後、最後にステータス見たいかなー」


 アイが目を逸らして言う。おかしい、怪しい。あんなにフルーツ食べても強くなってるのを喜んでるこの娘が、自分のステータスを知りたく無いなんてあり得ない。けど、この心臓に毛が生えたようなこの娘が目を逸らすというのも不自然な気もする。何らかの煽りの前フリの可能性もある。


「じゃ、私はハルトのとこ行っとくわ。どんなフルーツが出たか楽しみだし」


 アイはそそくさと立ち去ろうとする。うん、ステータスに何かある。確保だわ。


「モモ、捕まえて」


「イエッサー」


 逃げようとするアイをモモが捕まえる。んー、なんか今、抵抗しなかったわざと捕まったのかも? けど、それでアイが何考えてるのか分からない。


「ねぇねぇ、やっぱ、鑑定まだ待とうよ。嫌な気分になるかもよ」


 嫌な気分? やっぱり何か仕掛けてる。けど、ステータスで何が出来るんだろう。嫌な気分? もしかして、この娘、思ったよりステータスが伸びて無いとか? もしかしたらステータスに頭打ちとかあってそこで止まってるのかも。ハルトがスライム狩りじゃレベルが上がらないみたいに。


「もしかして、ステータスが良くないの?」


「そんな事無いと思うけど、アンタたちのぶっ壊れた数値見たあとに、私のはちょっと恥ずかしいわよ。始めの時みたいにさらし者は気分良くないわ」


 アイは下を向きながら話す。その表情はうかがい知れない。


 少し反省。スタートの時、アイの数値が低いのをいじりすぎた。


「そうねー。アイのステータスは楽しみにとっとこうか?」


「そうしよ。けど、やっぱりステータスが分かんないと、何のフルーツを重点的に食べればいいか決まんないわよね」


 アイは下を向いたまま。ステータス見たいのか? 見たくないのか? どっちやねん。


「そうよ、エリ、アイのステータス見ましょう。最初にリンゴやミカンとかもあげてたから、結構いい数値にはなってるはずですよ」


 モモは真面目な口調だけど、目が笑ってる。いじる気まんまんだ。アイは俯いたまま肩が震えている。もしかして、あの鉄面皮娘が泣いてる? 悔しくて泣いてる? どうしようか迷うけど、これからの成長計画のために鑑定したが良さそうだ。あたしはアイを鑑定して数値を書いていく。顔が引きつるのが分かる。は?? 嘘でしょ。あたしの鑑定バグった?


『アイ・ボナパルト ヒューマン 17歳 レベル3


 力 111

 器用 42

 敏捷 52

 耐久 72

 知力 131

 魔力 109

 ヒットポイント 77

 マジックポイント 106


 スキル  学院魔術レベル3 

美容魔法レベル2 』


 アイが顔を上げる。ニパーッと笑ってる。


「ぶぁーか、ぶぁーか、ぶぁーか。ほらほら私が最強よ! ひざまずいてひれ伏して崇め奉るのよ! はいー、エリ、今日からアンタの名前はクソザコくん。モモはゴミムシくんね。ほらほらぼーっとしてないでさっさと肩でももみなさいよ。え、なに、その顔? 不満があるの? この世界は弱肉強食、力で分からせてあげるわ。いいのよかかって来ても」


 相変わらずのマシンガントークだ。これでなんでスキルに『煽り』がないんだろうか? やっぱりステータスでいじられたこと根に持ってたのね。


「ホーッホッホッホーッ」


 アイはモモを弾くと手の甲を口に当てて哄笑を上げる。めっちゃ楽しそうだ。けど、なんでステータスがあんなに高いの?


 読んでいただきありがとうございます。


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