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 第百五十八話 ブースト

 遅れてすみません。昨日、炎天下で働いてて、起きたら10時間寝てました。一瞬も目覚める事なく(>_<)


「主様、主様、さあさあ魔方陣に入って入って」 


 パンドラに促されてスライム召喚の魔方陣に入る。


「何するの?」


「その魔方陣、リミッターの魔法がかかってて最大の効果が出なくなってます。さすがに私でも魔方陣の書き換えは出来ないけど、不要なリミッターくらいは解除できます。あ、あと、その前に主様にも祝福を」


「え、やだよ。祝福ってあの金色になるやつだろ。エリやアイは金色大好きみたいだけど僕はちょっとね」


「分かりました。色が変わらなくてスキル効果が上がる程度の軽めの祝福ですね」


 どうやら祝福されないって選択肢は無いらしい。僕の周りの女の子ってみんな強引だよな。けど、ま、いっか。妖精が僕の頭の上で踊り回り金色の粉がボクに降り注ぐ。なんか粉チーズみたいでやだな。スパゲッティになった気持ちだ。ん、この粉ってなんなんだ? パンドラのフケや垢じゃないよな? 降り注いできてるけど、全く感触が無いので、強いて言えばなんか温かいくらいなので、変なモノでは無いと思いたい。それよりも。


「で、そのリミッター解除したらどうなるの?」


「主様のMP、魔法の材料になる力をもっと沢山吸い取ります」


 なんか吸い取られてばっかだな。それに言い直してるけど、僕だってMPくらいは知ってるよ。ん、沢山吸い取る?


「で、沢山吸い取ったらどうなるの?」


 なんかアイ言うには、僕のMPは体質かも知れないけど、やたら多いらしい。しかも高品質で。だからやたらヒールを使えるそうだ。何も取り得が無いと思ってた僕の唯一の取り得だ。前に冒険者を退職してもヒーラーとして食ってけるかモモに聞いたけど、神殿の生活は早寝早起きで清貧な生活だそうだ。モモでも耐えがたかったそうだから、僕には無理だろう。あ、あとこの一瞬でめっちゃ考える事が出来るのも僕の取り得かも。考える事一瞬、パンドラが答える。


「沢山すいとったら、沢山出ると思いますわ」


 沢山吸い取ったら、沢山出る? ん、よろしくなくないか? あ、エリがダッシュで近づいてくる。お、お仕置き? モモもふよふよついてくる。


「ちょっとー! なにの話してるのよ!」


「ハルト、なにを吸い取られて、なにを沢山出すんですかっ!」


 パンドラが2人の前に立ちはだかる。


「この下等生物共がっ! なんでもすぐ下世話に考えやがる。主様のMPを沢山吸って、スライムが沢山出るって言ってるのよ」


「白っ! 白いスライムですかっ!」


 モモは何言ってるんだろう。ここには白色のスライムは出ない。ん、白色のスライムを出す? それより、スライムが沢山出る?


「ちょっと、それはまずい。今までより沢山スライムが出てくるんだろ?」


「主様、それがどうまずいのですか?」


「あいつら、10匹くらいくっつくとデカくなるんだよ。多分、キングスライムとか言うんじゃないか?」


「キングスライムくらい主様には楽勝でしょう?」


「そうだけど、蹴らないと倒せないから面倒くさいだろ。それにキングはフルーツ落とした事ないんだよ」


 そう、デカい奴はフルーツを落とさないから僕は同じ色のスライムがくっつくのを阻止しながら踏んでたのだ。


「えっ、やばすぎでしょ」


 アイの声と足音。逃げたはず。足元にスライムが湧き始める。なんかブクブク泡が弾けるように床から溢れ出ている。なんだこりゃ、スライムの泉か? 一瞬のうちに、床は見えなくなり、僕たちはスライムに埋もれる。やばいスライムに溺れちまう!


 読んでいただきありがとうございます。


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