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 第百五十話 変身(アイ視点)

 すみません、遅れました(>_<)


「お前たち、残さず食べるのよ」


 妖精がうざったく飛び回ってる。奴は飛んではお菓子食べ、飛んでは食べを繰り返し、なんて言うか、でっかいハエみたいだ。それにどう見ても奴は自分の体より大量のお菓子を食べてたけど体型はまったく変わってない。何気に奴はスタイルが良くて、私より胸の比率が大っきそうで少し腹立たしい。

 テーブルの上のお菓子は粗方無くなったけど、その中で特に甘いものがちょこちょこ残ってる。飴細工とかおはぎとか。けど、もうお腹いっぱい。あとはコーヒーやお茶でも欲しいとこだ。


「かなり腹パンですー。もう食べられません。後は魔道具の加護があるエリが何とかしてくれるでしょう」


 モモはかなり食べた。そして椅子にぐてーっと座って大っきくなったお腹をポコンポコンと軽く平手で叩いてる。うん、そのジェスチャーでお腹いっぱいという事はとても伝わるけど、女の子としては見栄えが良くないと思うよ。


「それで、パンドラちゃんは、何したいんですか?」


「ブタ如きが、私に『ちゃん』なんか付けるんじゃない。まあ、けど、今は気分がいいから教えてあげるわ。しかもお前たちのノミのような脳みそでも分かるように」


 妖精が光る。光った後には妖精と同じ大きさの黒いドラゴンがフヨフヨ浮いている。器用な妖精だ。変身魔法まで使えるのか。私にも教えて欲しいものだ。そしてそのドラゴンは1個残ったおはぎを食べる。ドラゴンがおはぎを食べる。なんか暗号だろうか? そして、食べ終わったドラゴンはなんか背筋を伸ばしてドヤっている。ドヤドラゴン? 見渡すとモモは腕を組んで考え込んでいて、エリのはキョトンとしてて頭の上にクエスチョンマークが幻視できる。


「わかりましたっ!」


 モモがペンッと平手を拳で叩く。閃いたときのジェスチャーだ。実生活で使ってる人初めて見た。


「おはぎ食べるドラゴン、あんこ食べるドラゴン、あんこ食うドラゴン、あんこ食うりゅう、暗黒竜ですねっ!」


 うわ、しょうもな。なんて言うか、この手のとんち系のものは私は苦手だ。論理的思考が役に立たないからだ。こういうのって子供とか思考が柔軟な方が得意なのよね。モモのように。それで、その暗黒竜がどうしたんだろうか?


「正解のご褒美よ。今から、あのドラゴンを完全にコピーするから、全力で戦うのよ。親切な私が、お前らのような下等なブタ共の訓練を手伝ってやるのよ。ありがたがって涙でもしなさい」


 ミニドラゴンになった妖精は海の方に矢のように飛んで行く。その体はみるみる膨れ上がり、そこにはこの前その姿を散々拝んだ、実物と寸分違わない暗黒竜が現れた。えっ、妖精、そんな事もできるの? けど、私に暗黒竜なんか無理無理。訓練は観戦の方向でお願いします。



 読んでいただきありがとうございます。


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