第百四十四話 使用後(エリ視点)
遅れてスミマセン。ストック切れました。(>_<)
「見なさい。これが今の私よ」
テーブルにあたしの現在のステータスを書いた紙を置く。
「見なさいって、あんた露出狂の痴女みたいね」
アイは相変わらず。露出狂? 確か人前で裸みせたがる人よね。なんでそんな事するんだろう?けど、少し刺さる。仮面してたとは言え、人前でビキニで暴れたから。けど、思ってたより恥ずかしくは無かった。仮面は偉大だ。
『エリザベス・フォン・ミッドガルド
ヒューマン
17歳 レベル21
力 88
器用 55
敏捷 61
耐久 72
知力 59
魔力 65
ヒットポイント 72
マジックポイント 68
スキル 鑑定 レベル10
プリンセス レベル3 』
二人は黙ってあたしのステータスを見つめる。なんかほんの少し恥ずかしい。数値が恥ずかしいんじゃなくて、二人があたしに興味を向けてるって事がなんかこそばゆい。
アイが口を開く。
「……ゴリラ。雌ゴリラね」
キシッ。つい、奥歯を噛みしめてしまう。
「はぁ? アンタ、ケンカ売ってるの?」
「素直な感想よ。なんで力と耐久が一回り高いの?」
「リンゴとミカンが若干多めにあったのよ。多分ハルトが食べ飽きたんじゃない」
「アイ、それよりもですね。おかしくないですか? エリって島に居たのは1週間ですよね。強くなりすぎじゃないですか?」
モモなのに気付いた。これは本当に恥ずかしいから気付かないで欲しかった。
「そうよね。さっきの使用前と比べてみて……」
「いいじゃない。細かい事なんか」
「はぁああ? 良くないわよ大事な事でしょ。だいたいざっくり上がった数値が350くらいだから、それをざっくり7で割ると、だいたい50。あり得ないわ。エリ、あんた一日50個もフルーツ食べたの? いや、無理でしょ普通。お腹はち切れるわ。私のそばにそんな人いたらドン引きよ。モモ、あんた一日にフルーツ50個も食べた人って見た事ある?」
「50個……そんな人見るの初めてですけど、人間いざとなったらなんでも出来るんですね」
耳が温かくなる。赤くなってるかも。確かに意地汚いとは思ったわよ。けど、あの時は夢中だった。
「なんか昔の貴族ってパーティーとかでいっぱい食べるために食っちゃ吐き、食っちゃ吐きってしてたらしいけど、エリなら吐かないで食べ続けられるって事ね。動物みたいね。あればあるだけ食べれるって」
「うっさいわねー。アンタたちだっておんなじ立場だったら同じ事するでしょ。命狙われて死にかけて、強くならないとまた狙われる。生き残るために食べないとってなったら、可能なだけ食べるでしょ」
「まあね。けど、少しは残してて欲しかったわ。食べ尽くしたんでしょ」
「まあ、戻って来る気無かったし。そうね。あたしはリンゴしか食べないわ。ドラゴンの耐久101を越えたら武器次第でダメージ与えられるから。じゃ次はアンタたちのよ。詳しく見た事ないでしょ」
話を逸らしたいから、モモとアイのステータスをテーブルに置く。
『モモ ヒューマン 17歳 レベル18
力 19
器用 18
敏捷 14
耐久 19
知力 9
魔力 7
ヒットポイント 20
マジックポイント 9
スキル 有翼化 レベル5
格闘術 レベル3
聖魔法 レベル1
三刀流 レベル1
魔纏術 レベル10』
『アイ・ボナパルト ヒューマン 17歳 レベル3
力 4
器用 4
敏捷 5
耐久 3
知力 19
魔力 5
ヒットポイント 4
マジックポイント 8
スキル 学院魔術レベル1 』
二人は黙ってステータスを見つめる。
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