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 第百四十三話 ガールズトーク(エリ視点)


「……伝説のドラゴンをワンパン……」


 アイがボソリと呟く。渋面だ。珍しく毒を吐かない。


「まあ、あくまでも詳細鑑定での数値上の予測よ。色々他にも要素は加わると思うけど、HPが50近くマイナスになりそうだから、ワンパンは確定だと思う」


 アイは顰めっ面のまま口を開く。


「1や2ポイントだったら誤差でどうなるか神のみぞ知るだけど、マイナス50って、もしかして一撃でドラゴン、グズグズになるんじゃない? 素材も欲しいからなんとしてもハルトを止めないと」


「何ですかその紙の味噌汁って? 東方の珍味ですか?」


 モモが能天気な事を言う。


「胸豚、あんたが味噌汁っていう東方の料理を知ってるのは驚きだけど、神のみぞ知る。神様だけ分かる。要はどうなるか分からないって事よ。アンタもうちょぅと本を読みなさい。普通の人間と会話が成立しないわよ」


「むっきー! 胸豚言うなー! 少しくらい頭が悪い方が可愛いってパパが言ってましたー。あなたみたいに小賢しくて生意気だったら嫁の行き手が無いですよ。その前に彼氏もできないですよ」


「いいのよ私は。そんな普通の彼氏なんか欲しくもなんともないわ。決めたんだから。一生ハルトに付き纏うって。そしてコバンザメみたいに、おこぼれを貰いまくって生きてくのよ」


「奇遇ですね。私もそのつもりです。私の溢れんばかりの魅力でハルトをメロメロにしますから、その時にはメイドで雇ってあげますね」


「何言ってるのよ。私の王都で培った知性でハルトのパートナーの地位を射止めるから、その時はアンタを召し使いとして雇ってあげるわよ」


 何こいつら後から来たくせにハルトを狙ってるのかしら。生意気!


「アンタたちには無理よ。さっきハルト見た? アンタたちの水着なんかほとんど見てなかったわよ。特にモモ、ハルトはアンタを光を失った目で見てたわよ。まるでゴブリンでも見てるみたいに」


「そうよ、ハルトは私みたいな清純系が好みなのよ。アンタみたいな豚は眼中無しよ」


「何言ってるの。ハルト、アイも同じような目で見てたわよ」


「嘘よ。私を見てめっちゃきょどってたじゃないの」


「アイ、あんなわざとらしい事して恥ずかしくないの? 体張らないでもっと中身で勝負しなさいよ」


「わざとじゃないわ。て言うか、アンタなんかハルトに怯えられてるじゃない。多分私達の中で一番ハルト的に無しなのはアンタよ」


 え、怯えられてる? まじか。けど、なんか心当たりがある。目が合ったらそそくさ逸らされるし、なんか距離感じる事あるし。そもそもあたしの数十倍強いハルトがあたしに怯えるというのがおかしい。けど、なんとかしないと……


 


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