百四十一話 ステータス (エリ視点)
「じゃ、まずはあたしたちの目標のドラゴンからね」
あたしたちは話がながくなるかもなので、テーブルについた。ドラゴンのステータスを書いた紙をモモとアイに見えるように置く。鑑定したあと少し時間経ってから書き写したから、数値の下一桁は少しずれてるかもしれないけど、大幅には間違って無いはず。ドラゴンの歳だけはあたしの鑑定でも見えなかった。あと、一つ見えなかったスキルもかった。
『 暗黒竜 ドラゴーン
ドラゴン
??歳 レベル51
力 99
器用 4
敏捷 9
耐久 101
知力 4
魔力 9
ヒットポイント 115
マジックポイント 20
スキル 腐食ブレス レベル4
飛行 レベル2
???? レベル1 』
「うわ、おっとこらしー字ねー」
アイは文句しか言わない。
「うるさい。筆圧が高いからしょうが無いじゃない」
あたしだってコロコロした女の子っぽい字を書きたい。けど、力加減が……ハルトが怪力で上手くやってるのは器用さも高いからだろう。あたしは少しバランスが悪い。
「え、ドラゴンの名前ドラゴーンって言うんですか? エリが勝手につけたんじゃないですか? センスがエリっぽいです」
モモにまでも。センスがエリっぽいって何よ。
「奴の本名よ。あたしつけてない。あんたたちそんなどうでもいい事より、ちゃんと見なさいよ」
「知力ひっく。あのドラゴン、頭の中おバカな犬並みって事。ウンコ食べたりする」
一々アイが言う事には毒がある。例えがあたしには思いつかない事に溢れてる。ある意味すごい。
「そうね、そんなものは食べないとは思うけど、山の木をバクバク食べてたからそういうレベルよ」
「器用さも無いですね。もしかして、このドラゴン、攻撃を動くものに当てられないんじゃないですか? 倒せないけど、倒される事はないんじゃ? 知力もないし、エサでもぶら下げて誘導したらどっか違うとこ行っちゃうんじゃないですか?」
「そうね。そういう事も出来ると思う。けど、倒さないとブレスが厄介。通ったとこが不毛の地になるわ。あたしたちで倒さないと。これからフルーツであたしたちは強くなるけど、それだけじゃハルトに追い着けない。あいつを倒してレベルアップしてもっと強くなる。ハルトは強いだからこれからもこういう理不尽な戦いに巻き込まれると思う。その時に守られるだけじゃなく、その横で戦えるようになりたい。島について来たって事はあんたたちも一緒でしょ?」
「そうですね。私も正義のために力を手に入れたいです。可愛いだけじゃダメですからね」
「私も強くなりたい。今の私はゴブリン以下。多分これを逃したら一生こんなチャンスはないわ」
なんだかんだで二人ともついて来てくれるみたいだ。少し嬉しい。
「で、次はハルトとあたしのハルトに会った時のね」
ハルトのと、あたしの昔のステータスを出す。次に今のを見せて二人には成長出来るって証拠を見せとかないとね。
『ハルト・バークレー
ヒューマン
17歳 レベル5
力 251
器用 203
敏捷 215
耐久 288
知力 201
魔力 211
ヒットポイント 296
マジックポイント 255
スキル レアドロップ率アップ
ヒール? 』
『エリザベス・フォン・ミッドガルド
ヒューマン
17歳 レベル20
力 11
器用 15
敏捷 12
耐久 13
知力 18
魔力 15
ヒットポイント 19
マジックポイント 21
スキル 鑑定 レベル10
プリンセス レベル3 』
「うわ、えぐっ。ハルトまじで人外ね」
「エリも昔はそこそこ普通だったんですね」
そんな事より、ハルトのステータスとドラゴンのを見比べて欲しい。
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