表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

136/225

 第百三十六話 タンク

 すみません。体調不良で遅れがちです。どうにかしてストックして、サイクルを戻します(>_<)


 モモを見ると、立ち上がって翼をばさっ広げる。


「立ち位置も何も、見ての通り私は天使ですよ。パーティーでのアイドルポジションですから、別にこれ以上は望みませんよ。それに、みんなで均等に分けて、ステータスを均等に上げた方が戦い易いんじゃないですか?」


「そうね、普通の戦いだったら、バランスが取れた万能型が多い方が便利だわ。けど、今回相手にするのは格上のドラゴンよ。みんな役割を決めて何かに特化して修業しないと、全く役には立たないわ。あたしはどうにかしてドラゴンにある程度攻撃が通るようにしたいし、アイには魔法の威力を上げて欲しい」


 まじか、冗談かもと思ってたのに、エリは本気でドラゴンと戦うのか。


「だから、一応アンタにも何したいか聞いてるのよ」


「ええーっ。急に言われても分かんないですー」


 そう言うと、モモは胸を動かしてストローを口元に運ぶ。モモは自分をアイドルって言ってるが、最下層の脱ぐ一歩前の崖っぷちアイドルにしか見えない。昔王都であったと言う伝説のアイドルの水泳大会に出てたらポロリ要員だろう。

 ガタンと音がする。エリも立ち上がる。二人とも近づいてくる。なんて言うか、僕を挟まないで欲しい。女の子の下からのアングルは刺激的過ぎる特にモモなんか顔が見えない。


「モモ、乳でミルクを飲まない。下品が天元突破してるわよ。そうね、モモの役割はタンク。肉盾確定ね。ミカンを沢山食べるのよ」


「……胸デブ乳牛ちちうしタンク」


 またアイが悪口を呟く。モモは温厚だけど、普通の人なら激怒するんじゃないか?


 僕でもタンクって言葉くらいは分かる。パーティーで攻撃を受け止めるのを担当する役割だよな。けど、そのタンクになるのとミカンを食べるのになんの関係があるのだろうか? もしかして『みかん』って隠語で、女の子にしか分からない隠された意味でもあるんじゃないだろうか?


「ええーっ。タンクって地味じゃないですか。私も攻撃したり、魔法使ったりもっと目立つ事したいですーー」


「何言ってるのよ。戦闘ではタンクが一番目立つわよ。最前線で攻撃を受け止めるから魔物からは注目されっぱなしだし、後ろの仲間からも常に注目されるわ。それに、熟練のタンクがいると、パーティーが全く怪我しないから、低レベルのパーティーでも高位の魔物を狩れたりするわ。それに、みんなを守るために戦うってモモにぴったりでしょ」


「みんなを守るため。うん、なんか素晴らしいです。分かりました。ミカンを食べまくりますっ!」


 なんか単純だなぁ。けど、みんなを守るって言葉で発奮するモモは嫌いじゃない。けどなんでミカン?


「……ミルクタンク」


 アイが呟く。なんか気がついたらモモの二つ名はそれになってそうだな。


 


 読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ