第百三十三話 船旅
風邪で寝込んでました(>_<)
「ハルトお待たせ」
船室からエリが出てくる。この船はそこそこ大きいくデッキは十人くらい横になっても余りあるくらいだ。僕は椅子に座ってしみじみと海を眺めてるんだが、それすらも邪魔されるみたいだ。ドラゴンの事を考えるだけで途方に暮れてしまう。
エリの格好はいつものビキニアーマーだ。そもそも待ってないし、むしろほっといて欲しい。なんか眼福だけど見慣れた感がある。
「やっぱり、なんか恥ずかしいですよ」
エリの次に出て来たのはモモ。白いフリルがついたビキニに腰にヒラヒラしたの、確かパレオだったかな? を巻いている。僕は言葉失う。ヤバい。胸のとこに子供の頭くらいの大きさはあるブツがある。それを紐だけで支えてる訳だけど、あれって切れないのかな? 切れたら凄い事になるな。その後ろになんかいる。隠れているけどチラチラ見える。アイだな。
「アイ、何隠れてるのよ。らしくない」
エリの言葉にアイがモモの後ろからカクカクな動きで出てくる。ガッチガチだな。人って緊張したら本当になんば歩きになるんだな。なんで緊張してんだろ。
「別に恥ずかしがってる訳じゃないのよ。ただ、私ってあんまり外じゃ遊ばないから水着に慣れて無いのよ」
アイは紺色のワンピースで胸元に大きなリボンがついてる。貧乳隠しか。言ったら殴られるから言わないけど。けどけど、可愛いらしい。金色のエリ、爆弾のモモより一番可憐だ。やっぱ女の子には恥じらいは大切だと思う。アイだけはいつまでもそれを捨てないでいて欲しい。
「主様。そんなブタ共より、私を見てください」
耳元で妖精が囁いてくる。そして、僕の目の前を踊るように浮遊する。僕の教育の賜物で、僕に聞こえるようにしか女の子たちの事をブタと呼ばなくはなった。
パンドラも生意気にビキニだ。どこで手に入れたんだ? 多分オモチャ屋で人形用の服を仕入れたんだろう。パンドラって小さい女の子がよく遊んでる人形とほぼ同じサイズだもんな。
「うん、パンドラ、可愛いよ」
「えっ、あたしたちには感想は無いの?」
何僕にそんなレベル高い事を望んでるんだろう。パンドラは対象外だから素直に褒められるけど、そんな生身の女の子を褒める術なんて僕には無い。憤死してしまう。
「そうだね。楽しんでねー」
とりあえず無難な事言っとく。三人はデッキにビーチチェアーを広げると、サンオイルを塗って横になる。日光浴だよな? 何で僕を囲む。目のやり場に困ってしまう。これから修業の島に行くっていうのに呑気だなー。心臓、鋼なのか? まあ、けど、不安が少し和らいだ気がする。
読んでいただきありがとうございます。
みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。
とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。