第百三十二話 修業へ
遅れてすみません。起きたら一時でした(>_<)
「まあ、お前にはたっぷりと後で話を聞かせてもらうぞ。引っ立てい」
第一王子の言葉で、第二王子とゴーレム使いのおっさんは縛られたまま騎士に引きずられて歩いていく。
「すまないな。見苦しい所を見せた。まだ断言は出来ないが、ドラゴンを復活させたのはあいつだろう。私たちがドラゴンに歯が立たないその前で、ドラゴンを倒して民衆に力を誇示する事で王位を狙ってたんだろう。だがまさかあんな事をするとはな。あと、私の妹に似た武闘家の方」
王子がエリの方を見る。エリはモモの後ろに隠れる。らしくないな、エリは最近いつもふてぶてしいのに。もしかして、王子様が好きなタイプなのか?
「私は妹が生きてると信じている。もし、どっかで会ったら伝えてくれないか、待ってると」
王子はそう言うと取り巻きの騎士と共に歩いて行った。なんか色々と気になる事はあったけど、これからやる事は決まってる。
「じゃ、僕らはどこに行こうか? 北がいいんじゃないかと思うよ。確かドラゴンって寒いとこ苦手なんだよね」
「えっ、もしかして北にもいい修行場があるの?」
普段通りのエリがキョトンとした目で見てる。
「修行? まあ冒険者として生活しようと思ってるから修行と言えない事は無いけど」
「悪く無いと思うけど、時間が余り無いから、あたしに考えがあるわ。あの島で修行しましょ。ステータスを底上げすれば、ハルトじゃなくてあたしたちでもあのドラゴンを倒せると思うから」
なんか話が噛み合って無いな。なんで修行にもってこうとするんだろう?
「あっ、例の島ですね。エリだけ狡いって思ってたんですよ。私も沢山食べたいです」
モモが食いついてくる。食べる修行?
「私も行くっ! 行くっ! 何があっても絶対行くっ!」
いつもはクールなアイが血相変えている。女の子が「いくっ」って連呼するもんじゃないと思うけど。なんでこの人たち、国一つがドラゴンの災厄で滅ぼされるかもしれないっていうのに、こんなにマイペースなんだろうか?
ボッボッボッボッボー。
船の魔道エンジンの音が響く。海って広いなー。辺りは全て水平線だ。けど、僕はあんまり深い海って好きじゃないんだよね。足がつかないとなんか吸い込まれそうで。
なんでこうなった?
女の子たちの勢いは凄まじく、街で買い出しして船を借りて、僕らはスライム島へと再び向かっている。箱の妖精パンドラがいるから、みんなの買い物は凄まじかった。何故かドラゴンが復活するまでスライム島で修業する事になった。僕にはテンション上がってる女の子たちの考えを変える力などあるはずもなく……
僕は涼しい国でのんびりしたかったのに……
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