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民意ですゲーム

民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高死刑死刑死刑死刑死刑死刑死最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高最高刑死刑死刑死刑死刑死刑死刑民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意民意最高

 この世には「人には向き不向きというものがある」という言葉が存在している。

 誰が最初に言ったか知らないが、こんなものは才能を持つ者の妄言に過ぎない。何故なら僕には不向きのものはあっても、向いているものはない。そう、自覚している。


「「〇せー!!!」」「あんたはこの世界に必要ないわー!」「「勇者様ー♡頑張ってー♡」」「カッコいー」「もっと媚びなきゃ投票しちまうぞ!」


 頑張っても、頑張らなくても、現実は変わらない。無力だ。ただただ無力だ。なにが異世界転移だ、何なんだこれは。こんなことがあっていいのか。


『なんでお前まだ学校に来てんだよ、早く〇んじまえ』『クスクス』『いいこと思いついたんだけどよー』『財布出せよ』・・・『あなたたち止めなさい!いじめなんて恥ずかしいわよ!』・・・『お前、ほんとに弱いな』


「ごめん、君を助けられなくて」


 そう言い残して彼女は首を落とされた。駄目だ、耳鳴りがやかましい、視界が歪む、内臓が気持ち悪い。


 どうしてクラスメイトが有無を言わさず殺されたのにお前らは安心した顔が出来るんだ。お前らは彼女と友人の関係だったんじゃないのか?なんで笑っているんだ?

 果てしない数の人間が狂う。喝采が鼓膜を食い破る。理解できない熱狂が渦を巻く。意味が分からない。本当に同じ人間なのか?これが人間の出来る所業なのか。どうしてこんなことが出来るんだ。僕たちが何をしたって言うんだよ。


「それでは見せしめも終わったことですし、王城に戻りましょうか。ハイ」


 人の形をした化け物が手を叩くと、僕らはまた玉座のある広間に戻されていた。


「どうですか?結構気が引き締まるでしょ?この世界では簡単に人が死んでしまうってことを知ってほしかったので、実演してみました」


「コホン、それでは気を取り直して、説明の続きを終わらせちゃいますね」


・貴方方勇者にはこの世界に渡ってくるにあったって神に与えられたステータスを成長させ、一年後に顕現する魔王を殺してもらいます。

・それと同時に月に一度、王国民による審査投票が行われます。この投票で最も票を集めた勇者様には衆目の中で処刑される義務を付与します(民意ですゲーム)。魔王が死ぬか、皆さまが全滅するまで続きます。

・これを逃れることはできません、どこにいたとしても投票開示の時点で強制的にここに召集されます。

・あ、同士討ちは禁止事項です♡


「是非長生きして魔王を倒し、この世界を救ってください。お願いしますよ?」


 脳内に直接響くような不快な説明聞き終わったあと、僕らはそれぞに与えられた王宮の部屋に案内された。クラス内で虐められている僕にとって幸いなことに一人部屋だった。


「夕食のお時間にまたお呼びに参ります。それまでご自由にお過ごし下さい」


 僕らを人とも思っていなさそうな奴らが用意する部屋だからと期待できなかったが、寝食に必要そうな家具は普通にあり、きれいな部屋だった。

 

 この部屋には今、僕しかいない。この世界にいきなり呼び出されてから、初めて一人になった。おかげで冷静になれた。……なってしまった。


 脳がこれまでの記憶を整理しようとする。いつものように教室で暴力を振るわれるところから、唯一の救世主が殺されるところまで。

 瞬間、全身の毛が逆立つのを感じながら、吐き気が最高潮に達する。崩れるように膝をつきながら、口から雑多な景色が漏れ出る。 


 惨状の後始末をしながら、今後を考える。いや、こんな惨めな僕に未来などあるのだろうか。僕は彼女に救われようとするだけの価値があったのだろうか。

 違う、これは自己否定に見せかけた彼女への批判だ。後ろ向きになるな、それだけは駄目だ。何があっても彼女を否定するようなことは考えるな。


 僕を助けてくれようとした彼女のために、彼女の分まで生き残らなければならないのだから。

中世ヨーロッパ・王城の周りを宮殿(住居)や研究所、庭園があり、その周りを民家(城下町)が囲んでいる。

殺されないために必死になる。いじめっ子も自ら進んで人助けする。あるいは強くなろうとする。

主人公を助けてくれていた人:影響力の強い資産家の長女で、家族に愛されている。親の権力をちらつかせて虐めを止めていた。

何となく続き描けそう。でも一旦埋葬。主人公はなにになるんだろう、修羅か隠密か慈悲か、


呼び出したのは王国の第二王女、奇跡的な転移魔法の適性者(そもそも魔法への適性が全体的に高い)。王女は持ち前の鑑定スキルで呼び出した奴らのステータス、適性を確認しています。確認したうえで煩わしかった「主人公を助けてくれていた人」を見せしめに選んだんですよね。あんまりに平凡な値だったので。

かけがえないスキルとか持ってたら初回は回避できてました。初回は


仮名「花々高校2-A組」の面々は「ステータス」と口に出すまで自分のものを知れません。楽しみですね。

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