表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さく小さい物語・まとめ  作者: 藻ノかたり
25/31

《破滅武器》 《入替》 ほか

《後悔》魔法使いレクは激しく後悔した。昨日、酒場で調子に乗り歌いまくった事を。おかげで声が殆ど出ない。これでは呪文が唱えられないではないか。これからダンジョン探索に出かけるというのに!おり悪く即効性のノド飴も切れているし、近所の店では売っていない。さぁて、どうしたものか!


--------------------------


《目覚まし》良一は地球からボル星の支社に赴任した。当星では時間厳守が徹底されていると聞いた彼はまず目覚まし時計を買う。店員が何か言っていたものの、現地語不如意の彼は気にしない。翌朝、現地人には問題ないが、地球人には耐えられない高圧電流が時計から発せられ、彼は消し炭となった。


--------------------------


《不審》男は眼前のしゃれこうべを見つめていた。はて、誰のしゃれこうべだろうか。コレクションしている人型モンスターのものではないし。だがどこか見覚えのあるようなないような…。どうも昨日の探索以降の記憶がはっきりしない。男は机上の鏡に映った自らの頭蓋骨を見ながら悩み続けた。


--------------------------


《破滅武器》小国レムは、大国ゲルに滅ぼされる寸前だ。王命による決死の秘宝召喚でサモナーは滅びの武器を手に入れる。だがそれは何かのボタンのみ。一縷の望みをかけて押すものの何も起こらずレムは滅んだ。同時にある世界では核ミサイルが突然発射され、星を亡ぼす戦争が始まった事を誰も知らない。


----------------------


《精霊》石鹸をつけて手を洗う。すぐに泡の精霊が顔を出す。「ごきげんよう。綺麗に洗ってね」精霊使いの僕にはその声がハッキリと聞こえる。「有難う」僕がこたえて水で濯ぐと、精霊は短い命を終える。彼らを哀れと思うのは傲慢だろう。長齢種から見れば人の命も一瞬のものなのだから。


----------------------


《入替》聖夜にサンタ人形を飾る。「お前はいいなぁ。一年に一度働くだけで…。変わりたいよ」。瞬間、真暗となり次に俺が見た物は巨大な俺自身だった。俺は人形と入れ替わったと直感し、数日後、箱に仕舞われた時は来年まで惰眠を貪れると喜んだ。そのまま燃えるゴミになるとは知る由もなく。


-----------------


《はしご》俺は異世界転生時に特殊能力を得た。それは自分で別の異世界に転生する力。現実はラノベの様には行かず、一つの世界で息詰まると俺は迷わず別の世界へ転生した。もう幾つ世界を回ったろう。転生中、ふと俺は通信簿の連絡欄を思い出す。「○○君は、何事にも飽きっぽい性格のようです」


----------------------


《白肌》俺は、その人妻の衣服に手をかけた。慣れないせいか中々脱がせる事が出来ない。何とか終わらせると、真っ白な肢体が俺の眼前に露わとなった…。まぁ、要するに来年の干支である兎の人形で気に入るのがなかったんで、シ〇バニアファミリーの兎のお母さんを買い、服を脱がせただけなんだけどね。


-----------------------


《斧》俺は山奥に木を伐りに行き、うっかり斧を泉に落とした。泉の妖精が現れて「お前が落としたのは鉄の斧ですが、金の斧ですか」と尋ねるので、俺は正直に応え金の斧だけを得た。冗談じゃない。金の斧で木は切れないし、これだけの金を売れば疑われてとっつかまる。これだから世間知らずは困るんだ。


------------------


《契約》俺は悪魔に魂を売り、自分が悪魔になる願いを叶えた。人々をたぶらかし魂を奪う。後悔に嗚咽を漏らす哀れな連中を見て堪能したいからだ。しかし素人悪魔が魂を得るのは容易でない事をすぐに知る。畜生、あの悪魔、オレを騙しやがったな。「誰にでも出来る簡単な仕事」と言ったくせに!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ