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Episode:24

「今は暑いから、上着だけ持って行けばいいな。ほら、こっちの水着を来て、上に羽織るといい」

「はい」

 でも言われるままに着替えようとしたら、先輩に止められた。


「ちょ、ちょっと待てルーフェイア、外から丸見えだ!」

「?」

 いつも丸見えだと思うんだけど……? それにこの部屋、万一に備えて、二重の防御ガラスになっている。

 けどそれを言ったら、今度は先輩がため息をついた。


「……ごめんなさい」

 なんか悪いことしたみたいだから謝ると、今度は先輩が笑った。

「いや、いいんだ。さぁ、着てごらん?」

 言いながら先輩が、カーテンを閉める。


――昼なのに。

 よく分からないまま水着を手に取る。

 あれ、でもこれって水着……?


 素材は確かに水着みたいだけど、なぜかブラジャーの親戚みたいなのと、スカートみたいなのと2つある。

 でも同じ柄だから、別々ってことはなさそうだし……。


「ほら、下をはいて。上はかぶるといい」

「あ、はい」

 うながされて、まず下をはく。上も言われたとおりにすると、そのまま動かないように言われた。


「前を押さえててくれないか?」

「はい」

 先輩うしろに回って、肩ヒモの長さを調節してるみたいだ。


「きつくないか?」

「だいじょうぶです」

 着てみたら、要するに上下別々の水着だった。確か母さんがこういうの、見せびらかしてたの見たことある。

 それから今度は、渡された上着を羽織った。


「似合ってるぞ」

「♪」

 なんだか嬉しい。


「あとは、髪だな……。

 ルーフェイア、そこの椅子に掛けてくれないか」

「はい♪」

 椅子にかけて足だけぶらぶらさせながら、頭を動かさないように気をつける。

 後ろで先輩が手際よくあたしの髪を結んで、それから編んでる気配がした。


「――よし」

 そう言って、あたしの前に手鏡を差し出す。

「どうだ?」

「……♪」

 左右ふたつに結び分けた髪が、どっちも綺麗にまとめてあった。


「これなら泳いでも、邪魔にならないだろう?」

「はい♪」

 ちなみにそう言ってる先輩自身は、後ろで髪をひとつにまとめてる。だから、いつも以上に大人っぽい感じだ。





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